ダスティン・ホフマンと深見東州氏のトークショー

今年の「クリスマス・てんこ盛りアート展示会」8日には、ダスティン・ホフマンが来日しました。

ダスティン・ホフマンは82歳という高齢になりますが、言葉も明瞭で、しっかりとした記憶にもとずいて、穏やかに受け答えをしていました。そして、スクリーンで躍動していた頃の往年の面影も、ときおり感じられましたし、いい感じで年をとっているなと思います。また、欧米人の俳優の中では小柄になりますが、大きく見えましたね。

今回の深見東州先生とのトークショーでは触れられませんでしたが、ダスティン・ホフマンは10歳の頃、自身がユダヤ人であることを知ったそうです。先祖はキエフ(ウクライナ)とルーマニア系のアシュケナジーユダヤ人だったんですね。そして祖父や、曽祖父の代で、ロシアでの反ユダヤ主義による迫害を受け、米国に逃れてきたそうです。

ダスティン・ホフマンは、ユダヤ教の教育を受けてないそうで、ユダヤ人だけど、信仰は深くないという発言を、昔はしていたそうです。多くのユダヤ人が住む自由の国米国であっても、ユダヤ人であることを公言しない人もいることからわかるように、当時はユダヤ人に対して、様々な偏見が強かったのかもしれません。

それにしてもダスティン・ホフマンには、ユダヤ系であるからこそ、典型的な白人俳優には出せない、独特のキャラクター俳優としての存在感を感じますね。そしてキャラクター俳優というのは風変わりな珍しい役を演じることが多く、本来は主演する役ではないそうですが、「卒業」への主演抜擢と、その大成功によって、それまでの主演俳優の概念を変えると同時に、キャラクター俳優から脱皮したと言われています。背が高くかっこいい2枚目米国人俳優が、それまでのハリウッド主演男優のイメージだったのでしょうけど、ダスティン・ホフマンは、そのようなタイプとはかなり違ってましたからね。

そんなダスティン・ホフマンですが、今回の深見東州先生とのトークショーでは、「卒業」や「クレイマー・クレイマー」など、出演したいくつかの映画の裏話をしてくれました。

「卒業」のラストは、見た人にとっては誰もが印象に残るシーンですが、深見東州先生は、花嫁を奪取した後のバスの中でのダスティン・ホフマンのしてやったりという表情と、これから先どうなるのだろうという不安な表情が入り混じった演技が印象に残ったそうです。この微妙な感情が入り混じるラストシーンは、理想と現実の中で揺れ動く結婚というものの未来を暗示しているようで、様々なところで話題になってきたようです。マイク・ニコルズ監督はもっと笑えと怒鳴りながらこのシーンを撮っていたと言われています。

しかし、この日のダスティンの話によると、そのシーンは、ラストシーンなのに、撮影では中程で撮ったものだったそうです。その時点ではどのような形で映画の中に挿入されるのかよくわからなかったらしく、どのように感情表現をしたら良いのかもわからなかったそうです。そしてニコルズ監督が、キャサリン・ロスのどこが好きかとか、人生においてもし本当に一緒になったとしたら幸せになれると思うか?、一緒になってもその後うまくいくと思うかなどなど、いろんなことを聞いてくるそうで、そんな中であのシーンは撮られていたんだなと知りました。

そうやって監督も、最後はどうなるのかまだわからないから、いろんなシーンを撮ったんだよということでした。キャサリン・ロスもこの映画でブレイクしましたが、キラキラする清楚な美しさと、主人公との純粋な恋に葛藤する演技が印象に残りましたね。そして、サイモン&ガーファンクルの名曲「サウンド・オブ・サイレンス」の主題歌が見事にマッチした映画でもありました。

そして、「クレイマー、クレイマー」では、ちょうど最初の奥さんとの離婚調停の真っ最中だったため、そんな大変な時に、映画でも同じような役をやって本当に大丈夫なのかと、周りから心配されたそうですね(笑い)。しかし、かえってチャンスなんだと受け止めたそうです。今の現実そのままを出せるからと思ったそうです。

そもそもダスティン・ホフマンの映画への取り組みは、リサーチにあるそうです。映画撮影に臨む時は、いつも、この映画はうまくいかないんじゃないかと、ビクビクしているそうです。なので、どうやったら、この映画を成功させれるのかを考えるそうですが、映画というのは、野球のバッターと同じようなもので、数回に一回でも成功すれば良い方なのだそうですね。確かにそうかもしれません。

それで、役作りにおいては、その役と同じような背景を持つ人を探して交流するのだそうです。「クレイマー、クレイマー」に主演した時は、撮影のために自閉症の人と2年間交流していたとウィキに書かれていますが、離婚の役にせよ、犯罪者の役にせよ、そのような似通った体験を持つ人を探してともに時間を過ごし、その人の気持ちを理解するようにしているそうです。最終的に、その人たちが見て納得できる演技になることを目指していると言ってましたね。

それから、違う人生を歩んでいる人たちを見ても、どこかで違う人生になっただけであり、元々は同じところから出発していると考えて演技するそうです。そのように考えることで、より、その人の歩んだ人生に共感し、思いを巡らすことができ、深く咀嚼できるのかもしれませんね。

さすが、世界的な名優になると、話す内容も違うなと思ってメモしながら聞いてましたが、次の言葉にもなるほどと感心しました。それは、離婚に至る時でも、愛が全く無くなったのではないそうです。ただ、いっしょに生活していくことができなくなって、離婚ということになるわけですが、まだ愛は残っている中で離婚をまとめなければならず、そんな痛みを感じる状況の中で自分が嫌になり、相手に対して激しい憎しみとなって出てしまったりもするそうです。そんな複雑な感情を、クレイマークレイマーで表現したいと監督にも告げていたそうですね。

そう言われてみると、あの映画には、そんな揺れ動く複雑な感情や葛藤が見事に演じられていたように思います。離婚する時には、完全に憎しみあって離婚する人もいると思いますが、多くは、そのように愛がまだ残っている中での離婚になっているのでしょう。ダスティンが、離婚している人もたくさんこの会場にいるでしょうからわかりますよね、と言った時は、会場から大きな笑いが起きました。そこで深見東州先生が面白いジョークをかまされるので、さらに大爆笑となりましたが、そこは割愛させてもらいます(笑い)。

まだまだ、面白い話は続きますが、アニメ「カンフーパンダ」では、初の声優に挑戦したそうです。その映画は私は見てませんが、ダスティン・ホフマンは収録をとても楽しみにしていたそうです。この映画のキャストには、他にもアンジェリーナ・ジョリーやジャッキー・チェンなどの大物俳優が声優として出演していますが、声優の収録の現場では、声優は自分一人だけで、あとは監督とプロデューサーがいて色々と注文をつけられながら吹き替えをしたのだそうです。いつもは相手の俳優がいて、やり取りの中から表現をしていくのに、まるで新人俳優のような扱いを受けている感じがして、こんなひどい体験は初めてだったと妻に語ったとか(笑い)。

でも、映画は世界中で大ヒットし、会った人から、今までの演技で一番良かったよ、なんてことまで言われたそうで、演技はしてないのにどういうことなんだと思ったそうですね(笑い)。

レッサーパンダのシーフー老師役をダスティン・ホフマンが務める

話はどんどん続きましたが、ざっと覚えている範囲で書いて見ました。そして、最後になりますが、深見東州先生が、まだまだこれから活躍してほしいとの希望を熱く語られると、今度は、ダスティン・ホフマンが深見東州先生の印象について語りました。

ダスティンは、深見東州先生の活動についても調べたそうで、その中でカンボジアの病院での救済活動を知って、とても素晴らしいことをしている人だということが理解できたそうです。同時に、共通する部分も感じたそうです。ダスティンは、映画という芸術を通して、あまり陽の当たらない人々や理解されない人々に焦点を当てて、表現しようとしているそうですが、深見東州先生がされている活動も、全く同じではないかと思ったそうです。半田さん(深見東州先生)の場合は、さらにその人たちの命まで救っていると言われていました。

ダスティンが言うには、例えば事故が起きて、足を切断したり、その後大変な苦しみを負う人たちがいても、ニュースなどでは、何人が重症だとか、そんな感じで終わってしまうので、その人たちのことがよく伝わらない悲しい現実があると言ってましたね。しかし映画では、そんな人たちを取り上げて、その人たちの苦しみや実態というものを演じて世の中に伝えようとするそうです。

そして、半田さん(深見東州先生)は、そんな人たちに対して直に向き合い、しかも助けていると言ってました。そんな神様に愛される素晴らしい仕事をされているので、ますます神の恩恵がありますようにと語って、この日の映画芸術を語るトークショーは終わりました。

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