米国大統領選と今後の中国への対応は?

先頃行われた米国の大統領選挙は、世界中の人々の注目を集めました。ワールドメイト会員の関心も高く、トランプ大統領がいいという人や、バイデン氏がいいという人もいます。日本にとっては、というか自民党政権にとっては共和党の方がやりやすいと思いますが、こればかりは米国の国民が選ぶものですので、どちらが大統領になっても、同盟関係をしっかりと進化させていけるよう、政権に頑張ってもらいたいと思っています。

今回はブッシュ対ゴア以来ともいえる異例の混乱で、選挙結果は正式にはまだ確定していません。ただ各国の反応を見る限りにおいては、報道されている選挙結果通りにバイデン氏で決まりだと思います。

今年初め、ほぼ再戦が確実視されていたトランプ大統領ですが、新型コロナのパンデミックが起きたために敗北したといえるでしょう。マスコミに負けたという見方もありますが、これだけ感染が拡大し、多くの死者も出し、好調だった経済も大打撃を受けているにもかかわらず、激戦州次第ではあわや再選という可能性もあったわけですから、その人気の根強さには驚きました。今年パンデミックが発生しなければ、米国のマスコミがいくら偏向報道をしたとしても、間違いなく再選されていただろうと思います。

そういう意味で、ワールドメイト会員の私としては、トランプに運が味方しなかったのかなと思っています。アメリカは日本にとって最重要の同盟国であり、アメリカが混乱したり衰退すると、経済、安全保障の面において日本への影響も甚大になると思います。米国の国民の選択ですから、どちらが大統領になってもかまいませんが、アメリカの国力、影響力の低下を心配します。

バイデン氏は、中国寄りと言われ、そこを懸念する人も多いです。トランプ大統領の最大の功績の一つは、強大化する中国の脅威に強い姿勢で臨み、世界各国にもその脅威をある程度認識させたことだと思っています。そして、共和党の中ではかなりハト派で経済を優先するので、戦争などは嫌っていたと思いますが、今後は台湾情勢を廻り、人民解放軍との衝突や、実際に中国と紛争になる危険を感じている人も多いでしょう。素人目に見ても、今のやり方では、いずれそうなる可能性を感じてしまいますね。そうなった場合、日本もただでは済まないことは明らかです。

オバマ政権では世界各国との強調路線に転じ、国内でも人種や宗教にかかわらず格差を縮め、国内をまとめようと融和と寛容な政策を行いました。アメリカもそれまでの強引な姿勢から変わってきたなと好意的に思う部分もありました。また、歴代大統領として初めて広島にも来てくれました。

しかし皮肉にも、それらの融和政策が、結果的には国内におけるさらなる分断や憎悪を生んだ一因にもなってしまいました。トランプ政権が生まれたのも、それらへの反動もあると思います。また国際情勢では、強権的な中国をここまで大きくさせてしまったのも事実です。途中でおかしいと気がつきますが、すでに米国に深く浸透していたためか、有効な手立ては打ってこなかったと思います。

その時のオバマ政権で、副大統領として外交を担っていたのがバイデン氏ですので、かなり不安な面があるのも正直な気持ちです。しかし、いずれにしてもアメリカ一国で、アジアやアフリカに強い影響力を持つ中国を抑制することは、もはや不可能という人も多いです。

トランプ大統領ではEU各国との協調は難しく、豪州は中国に対して厳しい姿勢をとり、インドも中国に対して強い警戒を示してはいるものの、やはりG7を中心とした先進国が協調し、強い結束がなければ、かなり難しいのではと感じます。米国の孤立化を中国は望んでいるでしょうから、世界各国と連携して中国に対応すると言っているバイデン氏には、そこを間違わずに、ブレずにやり遂げて欲しいところです。

そして米国内の分断も中国は望むところでしょうから、今後、バイデン氏が国内の分断をどれくらい懐柔していけるか、日本にとっても人ごとではありませんね。もともと南北戦争が起きた国であり、その後は共和党と民主党の2大勢力として分断の要素は残っていたとは思いますが、どちらも白人層を支持基盤にしていたので、互いに憎悪を煽ることはなかったと思います。互いに協力する面も今よりもかなり多く見られたようです。

しかし、半世紀前から互いの支持基盤が変化し、選挙権を得た黒人をはじめ、マイノリティと言われる人々や移民の多くが民主党に、南部の白人層の多くや、福音派は共和党支持になってきました。都市部と地方、先端的な産業地域と伝統的な産業地域、白人のエリートと非エリートというような分断も鮮明になり、支持層の利害を代弁する政策がとられ、一部では互いの支持者同志が激しく憎悪するような国になりつつあります。

冷戦後は米国一強の時代になりましたが、今世紀、特にオバマ政権あたりからアメリカの影響力の低下が顕著になりはじめたように思います。トランプ大統領になってからはレーガン政権のような強いアメリカを標榜したものの、威信の回復には至らず、コロナによる経済的な大打撃もあり、今後も強く中国に対抗していけるのか少し懸念も残ります。

腐っても鯛というと失礼ですが、今は米国に主導してもらわなければ、中国の脅威に対応することが難しいのは誰にでもわかりますからね。中国も内部的に不安定な要素も抱え安泰ではないと思いますが、国際情勢が平和で良い方向に向かうように、ワールドメイト会員としては祈ることしかできませんが、強く願いたいと思います。

おすすめの記事
最近の投稿