2021年から2022年に向けて

2020年の師走は新型コロナ第3派にみまわれていました。これまでの師走の喧騒、繁忙期とはすっかり違う様相になりました。ワールドメイトでは、そんな沈滞ムードの中でも深見東州先生から良い刺激をいただき、僕もコロナに負けず希望を持って今年を迎えたつもりです。ただ巷では、2021新年を迎えるという高揚した気分は失せていたように感じます。

米国では、さらに酷いことになっていましたね。11月の米国大統領選挙の結果を受けてもいまだに揉め続けていました。そこから翌年早々に連邦議会議事堂襲撃につながるという異常な事態を招きました。トランプ大統領は、世界全体はともかく当時の日本にとっては、かなり良い仕事をしてくれたと個人的には思っています。が、一連の選挙後の米国内の動向を見ていると、米国もかなり危ないなと感じた人も多かったのではないでしょうか。

思えば中国が2010年にGDPで日本を抜き、世界第2位の経済大国となりました。それ以降も米国に迫る勢いで伸び続けています。そして、とうとうトランプ政権時に、本格的な米中貿易戦争へと突入しました。今年、バイデン政権になっても流れは変わらず、様々な分野に波及し、世界の覇権をかけた米中争いの様相になってきました。

近隣の東・東南アジア諸国は米中間で微妙な立場をとっていますが、日本は米国や豪州、インド、そして英国などとの関係を深めて中国の伸張を防ぐ方向に向かっています。とはいえ日本も、戦後は中国と問題を起こさないように腐心してきた歴史があり、今や経済的にも深い関係になりました。

軍事的な脅威になった中国に対して、不安と嫌悪感を持っている日本人は多いと思いますが、かといって関係悪化したくはないという気持ちもあり、日本も米中の板挟みになっている面があるようにも見えます。

先日、ワールドメイトで30年前の深見東州先生のお話を聞き直していました。雑談ぽく話されていた中に、20年後、25年後に中国がむくむくと強大化すること。その後日本は米国と中国の板挟みになることなどがさらりと語られていました。

20年ほど前は、米国の衰退についてもさりげなく話されていました。当時は、全くピンと来なかったのですが、今は誰もが米国の相対的な力の低下をはっきりと感じていることでしょう。

最近は台湾情勢をめぐって、米中の軍事的な紛争につながる懸念を語る有識者も増えました。そうなると日本も難しい選択を迫られます。

つい先日、バイデン大統領の意向で行われた民主主義サミットでは、世界の国々を民主主義国家と権威主義国家に色分けした形になりました。北大西洋条約機構(NATO)加盟国ではハンガリーとトルコは招待されず、日本との繋がりが深いアセアン諸国では、シンガポールやタイ、ベトナム、カンボジア、ミャンマーなどは招待されませんでした。地域として台湾からはデジタル担当大臣が参加しました。

中東からはサウジアラビアやエジプト、アラブ首長国連邦、イランなどは招かれず、イラクとイスラエルのみでした。日本が国家と承認している国は196カ国ですので、半数以上は招待されてますが、結果として中国につくか米国につくかの踏み絵のようなサミットだったと、後々ならなければ良いですが。

民主主義かそうじゃないかの違い以上に、米中への距離感は国ごとに複雑で簡単に割り切れないのが現状ですから、世界中での様々な火種が大きくならないように願っています。

ともあれ今後の日本が世界でどうなっていくのか、中国や米国はどうなっていくのか、深刻な環境問題も含め、ワールドメイトで聞いてきた話はいくつかあります。詳細には触れませんが、パンデミックや米・中露対立の中で不安定化している国際情勢の中で、日本の役割が、今後、徐々に大きくなり重要になるであろうことは確信しています。そう簡単な道のりではないと思いますが。

師走から正月にかけて、ワールドメイトでは大事なご神業が続きます。一つ一つに意味があるので、よく理解しながら、まだまだ厳しいであろう来年の日本や世界が少しでも良くなるよう、希望を持って新年を迎えたいですね。

おすすめの記事
新着記事