深見東州(半田晴久) 氏の年間イベント一覧
ウクライナに一日でも早く平和が戻りますように

ふたつき半前の、2月24日にロシアがウクライナへ侵攻した時、今、よくメディアに出ているロシア通の専門家ですら、侵攻に踏み切る可能性は低いと見ていました。侵攻が始まる少し前、バイデン大統領がプーチンはウクライナに侵攻することを決断したと発言し、侵攻すれば大きな代償を払うことになることも繰り返し警告していました。まさか西側諸国を全面的に敵に回してまで侵攻することはないだろうと思っていました。しかし残念ながら侵攻が始まります。

今回、ロシアが侵攻したことには本当に驚いて、しばらくは信じられない気分で呆然としていました。今回のロシアによる暴挙は、日が経つにつれロシア軍の残虐さ、非人道的な行為が浮き彫りになっています。1日も早く、このような戦闘行為が終結を迎え、ウクライナに住む人々が復興を迎えることができるように、ワールドメイトの仲間たちと共に願うばかりです。

そして、再び驚きました。3日くらいで首都キーウが陥落するという予想を覆したばかりか、ゼレンスキー大統領を核にして、ウクライナが国を上げて頑強で不退転な抵抗を見せているからです。ロシア政府にすれば、現在の西側寄りのウクライナ政権を打倒することは、ウクライナの人々からある程度好意を持って迎えられるとの予測があったようです。

クリミアを強制的に併合した時には、ウクライナ軍の抵抗や大きな混乱もなく、国民投票という体裁をとって併合しますが、ロシア国内からも圧倒的な支持を得ていました。しかし今回のことで、ウクライナの人々の望みは、ロシア政府の思惑と乖離があることがはっきりしました。

ブーチンは、ウクライナとロシアは一つの民族であると、実質ウクライナという国家を認めていない考えを、論文に書いていました。ロシアには、文化的にも政治的にも、ウクライナに対して似たような思いを持っている人たちが非常に多いことも知りました。プーチンや側近だけではなく、少なくともドンバス地方やクリミアなど、東部と南部はロシア領であると思っているロシアの文化人も多いそうです。暗殺されそうになった反プーチンの指導者ナワリヌイ氏でさえも、以前、クリミアはロシアに帰すべきと言っていたほどです。

大陸の歴史的な経緯は複雑で、昔のことゆえに、それぞれに言い分があるとは思います。だからといって100年前ではあるまいし、21世紀にもなって、権力者が野望を遂げるために戦闘行為で主権国家を侵害するなんて考えられませんでした。

しかし現実に、クリミアの時よりも遥かに大規模な侵略が起こってしまいました。そして、ある程度は予想できましが、国連の安保理事会は、全くこれを止めることができません。欧米諸国も、核戦力の超大国ロシア相手に、戦闘行為に出ることはできません。それをすると核による第3次世界大戦になる可能性があるからですが、これは賢明だと言えます。

ワールドメイトでは、ウクライナの人々に平和が戻ることを願って祈り続けますが、しかし、日本のことが本当に心配になってきました。なぜならロシア人のほとんどは、領土に関してあまりに間違った考えを持っていることが、改めてわかったからです。プーチンのような権力者は領土を手放す気がないと思ってはいましたが、一般のロシア人のほとんども、北方領土をロシア固有と領土と思っています。あるいは、第2次世界大戦の勝利によって得たものだから、正当な権利だと思っています。

太平洋戦争末期、ヤルタ会談で米国はロシアの対日参戦を促し、勝手にクリル諸島や南樺太をロシアに帰属させることを容認しますが(北方4島はもともと日本固有の領土なので含まない)、その後は原子爆弾を使用したため、ロシアの参戦は不要になったとも言えます。にも関わらず8月9日に日ソ不可侵条約を破って宣戦布告し、さらには正式な降伏文調印後の9月2日以降も、満州や北方領土で戦闘行為を続けました。

ロシアは北海道の半分の領有も希望していましたが、これは米国の反対にあいます。しかしかまわず北海道まで攻め込もうとしますが、日本軍からの打撃を受けて諦めています。

現在、ウクライナとロシアの戦いは、まだどうなっていくのか先が見えません。しかしロシアは占領地域を早くもロシア化しようとしています。このようなことがロシア側に有利なように罷り通ってしまうと、次は、モルドバか、ポーランドか、バルト3国も危ないと警戒を強めるのは当然でしょう。

バルト3国は、ソビエト時代には連邦の一部に組み込まれていました。ポーランドは、1939年8月にナチスドイツとスターリンのロシアが不可侵条約を結んだ後、両国から攻め込まれて分割されます。この世界征服を目論む2つの全体主義国家によって、ヨーロッパが2つの勢力圏に分割されたことが、第2次世界大戦の始まりであると、欧州連合(EU)は2019年に議決しています。

このような過去のロシアのやり方を知ると、ウクライナへ侵攻したプーチン政権も、それほど違いがあるとは思えなくなります。ウクライナ情勢の今後次第では、日本に対しても何を仕掛けてくるのか、全く油断できない気がします。

中国は台湾の武力統一を目論んでいると、米国も予測していますが、そうなると尖閣諸島を含む、琉球列島にもやがて侵攻してくるのではないかと、警戒する専門家もいます。特に台湾に武力侵攻するときが、日本も危ないと思うのは、ある意味当然のことに思えます。

そして現在、ロシアは北方4島を不法占拠しています。日本に返還するという考え方すら存在していないように思えます。その4島の西端から北海道東部は目と鼻の先になりますが、今のロシアに対して、あるいは今後のロシアに対して、緊迫感が増さないはずがないでしょう。

万が一のことが無いように、想定外だったなんてことにならないように、ワールドメイト会員の僕としては、ただただ日本の平和と世界の安全保障について祈り続けるつもりです。今の日本は、中国と北朝鮮とロシアからの3方面、あるいはその連携に対して対応しなければいけないという厳しい現実を見据えて、政府には自国の防衛体制づくりと、世界の友好国ともしっかりと連携して、平和と秩序を守れる外交力を発揮できることを願っています。

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