深見東州(半田晴久) 氏の年間イベント一覧
世界の深層 「ウクライナ戦争と今後の世界を語る」に登壇したウクライナ、NZ元首相らの基調講演

前回は7月28日にヒルトン東京お台場で開催された「第6回世界オピニオンリーダーズサミット」に出演したスティーブン・ハーパーカナダ元首相、デーヴィッド・キャメロンイギリス元首相、スコット・モリソンオーストラリア元首相による基調講演の内容について紹介しました。

今回は、翌日7月29日にホテル・ニューオータニで開催された特別講演会・世界の深層 「ウクライナ戦争と今後の世界を語る」に出演したウクライナ元首相ユーリヤ・ティモシェンコ氏とニュージーランド元首相サー・ジョン・キー氏、オーストラリア元陸軍統合参謀長ピーター・レイ氏の基調講演、そして世界開発協力機構の半田晴久総裁(深見東州先生)の閉会の挨拶を紹介します。こちらも、前回同様に、各新聞や雑誌の報道からの切り取りでの紹介になります。

第一部 ユーリヤ・ティモシェンコ元ウクライナ首相

ロシア、ウクライナ戦争 : 新たな政治経済パラダイムを求めて

「ウクライナの現状を話す機会を与えていただいて、半田晴久WSD総裁、ありがとうございます。私は2009年3月、ウクライナ首相として初めて訪日しました。改めて安倍晋三元首相のご逝去に、心から哀悼の意を表させてください。安倍元首相は、ウクライナが独裁主義政権化にあったときに投獄されていた私を釈放させるため、尽力していただきました。」

「日本国民の皆様に、今、自由と独立の戦いを続けているウクライナに、お力添えをいただいていることに厚く感謝申し上げます。200人以上のウクライナの難民家族たちをご家庭に受け入れてくださり、心温まるおもいでいます。血なまぐさい戦争がもう6ヶ月続いているウクライナは、全人口の3分の1にあたる1400万人が我が家を追われ、500万人以上が海外に逃れました。2月24日の侵攻開始以来、8万平方キロが占領されています。北海道とほぼ同じ面積です。

この悲惨な戦争を、ヨーロッパの一角で起きた紛争で、そのうち収まるでしょうと言うような考えは持たないでください。すでに2008年にロシアはグルジアに戦争を仕掛けて領土の20%を奪い、2014年にはクリミアに侵攻して併合しました。しかし、そのとき、世界は何も対応できませんでした。ですから私個人的には、今回の戦争は、それらの機会が再びよみがえったのであり、今の新たな現実を直視して、地域と世界の平和秩序を更新し、再構築するチャンスが来たのだとおもいます。」

「この歴史的な機会を、最大限に活かさなければなりません。ウクライナ領内の悪に終止符を打ち、欧州、インド太平洋地域、そして全世界において、新たな安全保障秩序を構築しなければならないのです。」

「ウクライナとロシアとの戦争は侵略戦争であり、他国を占領するための戦争であり、自由世界における全ての国々に対して、同時に向けられた戦争なのです。ウクライナの戦争ではなく、世界の戦争です。ウクライナのNATO加盟などとは何の関係もありません。プーチンは、それは起こらないことを知っているからです。彼は、ウクライナには独立国として存在する権利は無いと信じているのです。プーチンの目的は世界の秩序を変え、西側諸国のリーダーシップを排除し独裁主義体制のリーダーシップに置き換え、世界を再分裂させ他国の主権を排除した新たな帝国を作ることです。」

「プーチンは戦争が長引くことは有利だと信じています。天然ガスや石油などのエネルギー資源や小麦の供給ストップをちらつかせ、それによって、ヨーロッパ諸国の団結を邪魔しようとしています。長引く戦争はウクライナにとっては良くありません。しかし、ウクライナ人は子供から大統領まで、平和条約に署名することに反対しています。NATOにも入れず、軍隊を削減し、領土を与え、文化も変わる。これは平和ではなく降参です」と、不平等な平和条約締結には全国民が反対していると述べました。

「ロシアはテロ国家であり、プーチンはテロリスト。戦争を終結させるには団結と、経済制裁の強化と、兵器の提供が不可欠です。その兵器でウクライナはロシアを止めます。勝利するまで戦います。」

「今、ヨーロッパではもはやグレーゾーン(中立)は存在しません。平和への道は最前線での勝利でしかありません。この戦争での勝利だけが、プーチン政権を終わらせることができます。」

「プーチンは負けたら核兵器を使うでしょう。全世界を脅迫しています。核兵器を使用させないために、ウクラナイを支援してくれる全世界と、政治的、軍事的な計画を立てなければなりません。世界は最悪の結末を避けるために、戦わなければいけません。」

「戦争が続き、ウクライナは大きな犠牲を払いますが、全世界にとっては強くなる機会です。団結して強くなり、わたしたちが素晴らしい世界を築くことになるでしょう。」

「私は日本を含む、自由な世界の力を信じています。私は楽観主義者なので、私たちは美しい地球を守れること、平和な世界で暮らすことができると信じています。次はこのシンポジウムをウクライナで開催したい。できればクリミアで」

このティモシェンコ氏の基調講演を受け、この日のパネリストの一人であり、ティモシェンコ政権時代の副首相を務めたフリゴリー・ネミリヤ氏は、「2014年のドンバス紛争から危機は始まっていた。安全保障に向けた、有効な国際機関が必要だ」と述べました。また、ウクライナ最高議会議員のセルギー・プラセンコ氏は、「侵略戦争は犯罪であり、重い責任を負わねばならない。国際法に基づき侵略を止めるべきで、国際法を機能させ、政治的なシステムを再構築する施策を求めたい」と述べました。

また、講演会の終了後に、ティモシェンコ氏は今回の来日で、小池都知事の計らいによって、ウクライナから避難してきた女性に会い話をすることができたこと、涙が出そうになったことを明かされました。

第二部 サー・ジョン・キー元ニュージーランド首相

自国主義と他国間主義 : 我々は愛国者かグローバリストか、それともその双方になれるのか?

ジョン・キー氏は在任中は世界金融危機、クライストチャーチの壊滅的大地震からの復興を率いました。退任時には先進国の中でも最大の成長率と最善の財政を誇る国の一つになっていました。国際問題にも理解が深く、2016年には国連安保理の議長を兼任しました。

基調講演では、安倍元首相と長い間一緒に仕事をしてきたことについて言及し、安倍元首相が世界の中で、いかに多くの功績を残し役割を果たしてきたかを説明し、改めて哀悼の意を表しました。 

そして、防衛に関しては、オーストラリアとの連携を図っていることを説明しました。自分達は小さな国だが、貿易や気候変動対応でも、他国と手を組んでおり、正しいことを語ることで足跡を残することができると明言し、それが他国との関係性の中で信じてきたことだと語りました。2015、16年度に国連安保理の非常任理事国になったのも、一貫したフェアなバランスの意見を持っていることが認められたのでしょうと述べました。

また、民主主義の世界で、自分達政治家は、自国民のために何がベストかの視点を持っているが、これまでの経験から、そのためには他国の市民と手を握る他国間主義が成功につながると述べました。コロナ禍における国際間のワクチン提供などを例にあげ、グローバリズムこそが勝利の方程式であり、全てに対する答えがグローバリズムと言うわけではないが、結集することで強くなれると語りました。ウクライナへの支援を念頭に、グローバリズムの信念を持ち続けようと呼びかけました。

また、半田晴久WSD総裁(深見東州先生)のことにも触れ、「半田さんはニュージーランドでも幅広い活動をされていて、私の首相在任期間当時も、ニュージーランドメリット勲章を受賞されています。2010年のクライストチャーチ地震にも、多くのことを支援してくれました。日本も地震国であるがゆえ、ともにアイディアを出しながら、復興への道筋を示してくれました。また、視力を失った子どもたちが心置きなくスポーツに取り組むためのスポンサーとして、多大な援助をいただくなど、多くの貢献をされています。」と語りました。

話はそれますが、僕は海外の政治家の中では、ジョン・キー氏は最も深見東州先生の活動について詳しく、また、理解されているように感じています。深見東州先生が隣国オーストラリアでさまざまな活動をしているのを、ニュージーランド首相時代にずっと観察していたそうです。それで深見東州先生に声をかけ、ニュージーランド女子オープンというナショナルフラッグのスポンサードを依頼したのが、お二人の交流の始まりだったと聞きました。

その後は、カンボジアでの深見東州先生のさまざまな福祉活動、病院建設や診療活動、障害者のための活動などを、実際に現地まで足を運び、その目で確認して、ますます信頼関係が深くなったようです。首相としての実績が最高潮の時に、あっさりと首相の座を譲り、深見東州先生と活動をともにされるようになったのを見ると、首相の座を降りたのは家庭を大事にしたいという理由だけではなかったのかなと、僕は個人的に思っています。

それから、前日の「第6回世界オピニオンリーダーズサミット」では、半田晴久WSD総裁が、オーストラリア政府からオーストラリア勲章(AO)の叙勲を賜ったことが紹介され、各国首脳からも祝意が送られました。

第三部 ピーター・レイ元豪州陸軍統合参謀長

世界平和と安全保障の維持に日本が果たす役割

ピーター・レイ氏は、2008年7月にオーストラリア陸軍を退役しました。最終の階級は中将で、6年間陸軍長官を務めました。キャンベラ大学国家安全保障研究所の教授であり、また初代所長を務めました。学生に国防や現代テロリズムの脅威について、熱心に教えています。

基調講演では、日本が世界の平和と安全保障に強い影響力と、民主主義の価値観を持っていることを強調した上で、特に日本はアジア太平洋地域における強力なミドルパワーとして、また思想的なリーダーとして、とても重要な役割があることを説明しました。

また、防衛力とともに、現在の同盟関係の上に構築する貿易や経済、外交、文化、教育の重要性を提言しました。最後に、日本が世界的に行っている開発支援にも敬意を表して話を結びました。

半田晴久WSD総裁の閉会の挨拶

半田晴久総裁は今回、日本からウクライナへの支援については、現実的な手段を外務省の関係者に自ら取材したとのことです。

「日本には憲法がありますから、武器や兵士を送ることはできません。できるのは日米同盟を基軸とした行動、次にG7の国の一環としての行動、三つ目が国連加盟の一か国としての行動です。日本は戦後復興で大きな役割を果たすべきです。一番は医療や食べ物などの人道支援、あとは復興支援。公平性と透明性を前提条件にして、日本の持っている特性、分野別で復興を応援すべきです。」

また、ロシアとウクライナが政治的に決着するときの懸念について触れ、「ウクライナが勝たなければいけないが、必ず反動がくるので、同盟国が組んで勝ちすぎない勝利に持っていくために協力しなければいけない。」と話されていました。

二日間の日程を終え、「参加者の皆さんは、全員がテレビでの報道では聞くことができないような、優れた見識を我々に示してくれました。まさに見識と見識との国際交流、叡智と叡智との国際交流ができたということで、二日間とも素晴らしいシンポジウムだったと思います。2013年を皮切りに、今回で6回のサミットを開催することができたのは、何よりも人と人とのつながりがあったからです。日本では会社と会社がメインですが、世界ではコミュニケーションよりもアソシエーションを重視するんですよ。世界開発協力機構は、これからも人と人との繋がりを大事にして、世界中のさまざまな問題を解決していきたいと思っています。」と語りました。

また、元首相らを相手に、これほどまでに完璧にモデレーターを務められることについて、「同志社大学の4年間に、約400人の代表となり、ESS(英会話グラブ)で、29回の英語のディスカッションやディベートの対外試合をやっていたからでしょうと、」元首相らと笑い合いました。

この日はパネリストとして議論に参加せず、聴衆にわかりやすく説明しようとすると話が長くなってしまうことを踏まえて、「重要な選択でした。私が出なかったことで時間通り6時半に終わることができました」と話すと、会場が大いに沸いたそうです。(笑い)

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