ワールドメイト富士箱根神業の前期が終わりました。本当に素晴らしい内容でした。 今、一番緊迫する外交問題、中国や韓国との軋轢についても祈りました。
現在、両国とかなり険悪な雰囲気になっていますが、できることならば、中国、韓国ともに、良好な関係を築くのが一番ではないかと思います。隣国同士で良い意味で競い合うのならともかく、喧嘩のようになってしまうと、お互いの経済や生活まで消耗します。
しかし、だからといって領土に関しては、日本は一歩も譲歩することはできません。それだけは、日本国民の大半も、そう思っているでしょう。 そして中国や韓国も、国策上、領土に関することはどこまでも強引な態度で臨んできます。 そんな中、はたして日本人にとって納得いく打開策があるのだろうかと、不安を覚える毎日でした。
今回のワールドメイトの神事では、そのような複雑な外交についても、しっかり祈ることができたので良かったです。 時間はかかっても、必ず最後には良い方向に行くことを信じて、この先も祈り続けようと思います。
ところで、先日の中国の激しいデモによって、日本政府は弱腰になるのではないかと懸念しましたが、意外に野田政権はしっかりと踏み堪えています。 おそらく、韓国もその点は少し予想外だったでしょう。
基本的に「日本を叩く時は中国の後ろをついて行く」というのが韓国の戦略です。管政権のときのように、日本の対応が腰砕けになってないので、その点かなり当てが外れているような気がします。
それどころか、最近は中韓の領土係争地である蘇岩礁(韓国名・離於島)に対し、中国が圧力をかけてくる始末です。また、中国でのデモ以降、大量の漁船団を尖閣に向かわすことはしませんでした。週刊誌が書いてるような、軍事的な衝突をしてでも実行支配に乗り出す気配は、今のところはあまり感じられません。
おそらくは、アメリカの動きを見て、いろいろ判断しているのでしょう。米軍は世界最強のステルス戦闘機、F22を22機、沖縄に緊急配備しました。また、二隻の空母も沖縄周辺海域に派遣しています。アメリカは、フィリピンでも中国を軍事的に牽制しています。
領土に関しては、アメリカは中立の立場としながらも、尖閣は日米安保の範囲に含まれると発言しました。中国の太平洋進出に対して、明確にメッセージを発信していると思います。そんな中で韓国も、中国と歩調を合わせて日本を叩くやり方をいつまでもしていては、自らを行き詰まらせるのではないのでしょうか。
一方中国は、国内に、かなり危うい火種を抱えていることが、ますます鮮明になった気がします。今回の略奪暴動とも言えるデモは、農民工(農村から都市に出稼ぎにきた農民)二世と言われる若者たちが中心だったと言われています。
彼らは、親が農村から出稼ぎにきて都会に住み、そこで生まれた子供が多いそうです。そして、中国が経済開放路線に舵を切ってからは、その農民工や二世の人々の安い賃金労働なくしては、ここまで経済規模が大きくなることはなかったそうです。その過程で、待遇の改善なども一応行われ、都市戸籍も取得できるようにはなったそうです。
しかし、それでも現在の二極化された貧富の差は、ますます開くばかりです。豊かになれる人は共産党関係者の縁故や親族など、昔からの都市戸籍を持っているような人たちだけだそうです。そこにはどんなに頑張っても、埋めようが無い深い溝が横たわっているのでしょう。
そういう人たちは、当然のことながら、政府に対する大きな不満をためています。それに持ってきて、江沢民が始めた「愛国主義教育」により、徹底して刷り込まれた日本軍国主義の残虐さ。脳裏に深く刻まれた日本への憎悪の感情が存在しています。この、いわゆる反日教育こそが問題だとは、ワールドメイトの神事でも言われていましたね。
そのふたつの不満が、尖閣国有化を起爆剤として爆発し、先日の大きなデモとなりました。なので、基本的に失うものが無い若者たちですから、平気で略奪するし、焼き討ちもできたのでしょう。学歴が高く、未来がある若者たちはそこまではさすがにしません。お金持ちの中国人所有の日本車や日系の商店まで、平気で破壊する背景には、そのような中国の国内事情があるようです。
家族・親戚に軍人や官僚や党委員会の幹部がいたり、銀行や大企業でそれなりの職位に就いていたり、海外留学経験があったり、そんな特権階層からは、「今回のデモで暴れたのは第2代農民工の若者たちだ。とにかく自分の中にたまった不満を排泄したいだけなのだ。反日なんて関係ない。機会があれば暴れたいのだ」という声すら出ています。
そしてデモの参加者の中にも、「日本車をぶっ潰したら痛快だ!それが政府や公安の車だったらもっと痛快だ!」とうそぶく人もいたとのことです。
そういう背景に加えて、さらにもうひとつ中国の複雑な政治の絡みがあります。先日、次期共産党最高幹部(中央政治局常務委員)に選ばれると言われながらも失脚した薄熙来は、毛沢東の文化大革命では、紅衛兵として先頭に立って暴れまくった人物です。
毛沢東は文革の際、「不平等を生む自由競争や、人民が自分の利益のために金儲けをするなどということは許さない」という考えで、金儲けを目論む者は反革命分子として牢屋にぶち込みました。文革の間、紅衛兵による過激な暴力行為による犠牲者は、数千万人といわれます。
しかしよく考えると、経済開放路線を進む現在の中国共産党は、個人の儲けを認めているわけです。が、毛沢東を全否定することはしていません。本来ならば、現在の中国共産党は、毛沢東の考えとは大きく対立するはずです。
しかし、毛沢東の文化大革命や大躍進政策は否定しても、建国の父であり、改革の父である毛沢東の功績は讃えているのが今の共産党の方針です。現在でも毛沢東を崇敬する人民、軍とのバランスを考慮し、あえて毛沢東を否定することの危険を避けているのでしょう。
その毛沢東の再来とも言われ、江沢民の上海幇にも近いのが薄熙来なのでした。そして、この毛沢東を崇める人々が、先のデモでは毛沢東の肖像画などを掲げて、唯一組織的に大暴れしていたと言われています。
このように、共産党そのものが、もともと危うい矛盾を内部にはらんでいます。しかも今回のデモで、人民の不満が相当レベルまで溜まっているのがわかりました。このまま経済を成長させ続けなければ、現政府自体がもたないというのが現実です。
さらに、相当な権力闘争が繰り広げられている様子が伝わってきます。そういういくつもの危うさの中で舵取りしているのが、現在の中国なのでしょう。日本がいくら危ういと言っても、韓国の外交や中国の国内事情は、綱渡り的な危うさの上にあるのだと思いました。
日本人はもちろん、中国や韓国のなんの罪も無い人々までが混乱によって苦しむこと無く、また、日本にとって有利にすすむように、ワールドメイトで祈ろうと思います。