深見東州(半田晴久) 氏の年間イベント一覧
ワールドメイト分派騒動で起きた事件(1)〜セクハラ訴訟〜

今回はおよそ30年前にワールドメイト内で起きた分派騒動と、そこから派生した霊感商法訴訟、セクハラ訴訟について、その真相を書きたいと思います。実は、このサイトを始めた頃、書きたいと思っていたことです。というのもその頃は、ワールドメイトや深見東州先生に関する誤った情報が、インターネット上でまだまだ横行していたからです。

ただ、昔のことを僕がほじくり返すのもどうなのかなと迷っているうちに、最近はすっかり週刊誌などでも触れなくなっていたので、僕もすっかり忘れていました。

それが旧統一教会にまつわる安倍首相銃撃事件以降、インターネット上でワールドメイトに関する誤った情報が流れはじめ、その中に昔の事件のことも混じっていたのを見ました。

そんな時に週間報道サイトのジャーナリストが、ワールドメイトに関するタイムリーな記事を書いてましたので、その記事をベースにしながら、僕も書いてみることにしたわけです。

参考にしている元記事には下記のようなタイトルがついています。

やや日刊カルト新聞総裁藤倉善郎飛ばし記事劇場開演 その4 約30年前の「ワールドメイトは霊感商法だ」「教祖・深見東州からセクハラを受けた」というM分派騒動での主張は全てデタラメだった!このデタラメM劇場は全てMの演出脚本だった!(令和4年10月17日)

http://hodotokushu.net/kaiin/kiji20221017l.html

ワールドメイトで起こった分派騒動

まず、30年前の1992年から1993年の初頭にかけて、ワールドメイト内部で起きた分派騒動について、かなり詳しく書かれています。正直いうと、知らないこともいくつかありました。今回の調査報道によって詳しく理解できて僕自身にとっても良かったです。

その頃はすでにワールドメイトに入会しておりましたので、よく覚えています。M氏とその仲間たちがワールドメイトにスタッフとして入り込み、後に大きな問題を起こすことになるのですが、僕もM氏とは一度は直接話をしたことがあります。当時のワールドメイト会員は、深見東州先生に次ぐ、No2的な位置付けと思っていた人もいたほどで、非常に優秀な方だったと思います。

週刊報道サイトでは、M氏の人物像についてもかなり調査をしたようで、「自己顕示欲が異常なほど強く、自分が教祖になりたいクチ」という関係者の証言など、複数の話が掲載されています。いくつかの教団を渡り歩き、直前はTMに在籍していたとのことです。

俳優の秋野太作の著作にも書かれていたことは、週刊報道サイトの記事で今回初めて知りました。

秋野太作は著作『私、瞑想者です』において、TMで出会った男として、こう描写している。

「MはTMをなにか商売の足しにしようとしている感じの男で、その前にもいくつか宗教をハシゴしていた。しかしTMはカネにならず、人をごっそり引き連れて真光に移った。いまは『ナントカセイザン』(本誌註:コスモメイト代表の深見青山のこと)のところに行き、名も変えまたゾロ弟子を引き連れ歩く大先生になったという事だ。あわよくば一派を興すつもりであろう・・・と。」

深見東州先生のお父様は直感が鋭い人らしく、M氏は裏切るぞと注意をしていたそうです。深見東州先生も、そのことはわかっていたとは思いますが、宗教者らしく、何度もM氏のことを指導されていたのを記憶しています。一度預かった人間は、苦労してでも大事に育てていく方なので、ぎりぎりまで忍耐強く正そうとされていたのではないかと想像します。

そのコスモメイトに他教団から入り込み、乗っ取りを画策したのが、他ならぬMだった。

しかしアッサリとバレて、何人かの子飼いのスタッフや知人の信者を連れて辞めていった。

当時はまだコスモメイトという名前でした。薄々、僕らもそうなるのかなとの予感はありました。でも、やはり残念でしたね。深見東州先生が、一番残念な思いだったとは思いますが。 

ただ、出ていっただけではおさまらず、その後、ワールドメイトや深見東州先生に対して、信用の失墜を狙ったさまざまな揺さぶりをかけてくることになるとは、その時は思いもしませんでした。今回知った情報では、1993年の2月にワールドメイトを追われますが、その2年前から、すでに裏切り行為とも言える言動をしていたこともわかりました。

今回はその揺さぶりをかけた事件のうち、M氏の知人の会員2組が起こした霊感商法訴訟と、M氏の秘書2人が起こしたセクハラ訴訟に関して、書いていきます。

深見青山(深見東州先生)にセクハラされたと訴えたM氏の2名の秘書

セクハラを訴えた女性の話は、すぐに僕ら会員にも伝わってきました。別に隠す必要もなかったからでしょう。僕の周りでは、先生に女性の噂が出るなんて、人間らしくていいんじゃないですか、なんてことをいう会員もいましたね。誰も深見東州先生がそんなことをするはずないことをわかっているので、気楽な冗談を言って笑ってすませていたわけです。

男性ならわかると思いますが、女性に対して過度なセクハラ行為をしそうな人は、普段からなんとなくわかるものです。また、そのような人は、なかなか改められずに似たようなことを繰り返すくせがあり、表には出なくても噂になりやすい傾向があると思います。

しかし深見東州先生には、その一件の前にも後にも、全くそのような噂すらありませんからね。当時、僕の周りでは誰も相手にしないのも当然だったのかもしれません。

当時、ゼンボウという雑誌がその件を取材し、以下のような内容を掲載していました。

「コスモメイトの内情に精通し、深見青山を知る元幹部スタッフはこう語る。

『ああ、あのセクハラ騒動? あれは、OとYという二人の元スタッフが深見さんから体を触られたといって損害賠償を横浜地裁に提唱していたものですが、その現場を目撃した人は誰もおらず、時刻も特定できない。提訴を受けた横浜地裁としても相当困ったはずですよ』
(中略)
司法筋によると、深見青山は訴訟内容そのものについて全面否定したという。
『深見さんの性格からして、少しでもやましいところがあれば全部否定はできない。いわゆるセクハラの事実もなかったし、訴訟そのものの動機と目的は嫌がらせとお金目当てと見て間違いないな』(OとY両嬢を知る元コスモメイトスタッフ)」。
(ゼンボウ平成6年2月号より)

さらに武藤勇氏というジャーナリストが、このセクハラ事件が仕組まれていたことの、決定的な証拠まで掴んでいました。それを月刊誌「ゼンボウ」を媒体として記事にしていました。

Mは1993年初頭、自身が主催する「新年会」名目のカネ集めセミナーなどに奔走する一方、懇意の知人に働きかけては、自身への協力を持ちかけていた。その頃、M自筆の手紙2通のコピーを入手したのが武藤勇である。
その手紙は「丘叡」なる人物に宛てたもので、分派活動の現状を知らせることと、対マスコミ策動の支援を請う内容だった。
そして、「女性陣の立ち上がりまで時間をつなげる」と、「女性陣」をコントロールしている事も明記されていた。
この、「女性陣の立ち上がり」が、前述のMの女性秘書ら2名による、深見青山にセクハラされたという訴えであった。

この「丘叡」という人物は謎なのですが、ジャーナリストによると、マスコミにつながる関係者だろうということです。1993年(平成5年)は、このセクハラ報道、霊感商法、脱税、労働争議、暴力、金銭問題などなど、ありもしない事柄が、なぜか次々とマスコミによって面白おかしく、あるいはまるで悪の教祖を糾弾するかのように報道された時期でした。

マスコミに、そのようなガセネタをリークしている人物がいたわけですが、それがM氏を中心とするその一派(問題行為がバレてスタッフを自ら退職するか、あるいは辞めさせられた元スタッフ)なのでした。この時期の真相を書くと長くなるため省きます。もし詳しく知りたいのであれば、以下のサイトに掲載されている、当時のことを取材した雑誌を読まれると、かなり深く理解できると思います。

http://page.holy.jp/index.html

今でこそ、全てを否定することは容易なのですが、その当時は、一部のメディアがお祭りのようにワールドメイトを糾弾していたため、多くの人はそのデマ報道を信じていたことでしょう。会員の中にも、僕のように鼻からおかしいと気が付く人も入れば、あっさりと信じて退会していった人たちも大勢いたと聞いています。

ワールドメイトに対する報道被害は凄まじかったわけですね。今、一つ一つその真実を書くことはできますが、それでも新興宗教に対する偏見があり、教団側や信者の言い分は信じられないとか、あるいはネット上に出てくる得体の知れない批判サイトや書き込みなどがあるためか、真実を書いても信じない人も多いでしょう。人は自分が信じたいものを信じる傾向があるため、仕方がないとは思いますが。

僕自身のことを書くなら、そのデマ報道のおかげで、両親の態度が急に変わって、関係がギクシャクしてしまうことになりました。僕自身も、かなりのめり込んでいた部分もありますが、それも不満だったのでしょう。今となっては良い経験だったと笑い話で済ませられますが、よく耐えて、退会しなかったなと今更ながら感心しますけどね。なぜか、退会しようと思ったことは一度もありませんでしたから。

それで、このセクハラ訴訟は次の段階に移ります。女性たちには20人もの弁護士が付けられていたそうです。これも不自然なことです。しかも訴訟を提起した途端に、女性たちの話からわかったことは、M氏と連絡が取れなくなったことです。どう考えても証拠がなく勝ち目がない訴訟だとわかったので、ハシゴを外されたのではないかと思われます。

そこで、以下のような展開になっていきました。

深見青山(深見東州の前名)は、裁判長からこう持ちかけられたという。
「否認のままで良いし、慰謝料や和解金ではない、解決の為の『解決金』で良いから、終わらせてはどうか。そうでないと、立証するものが何もないこの裁判は、どこまでも泥仕合になり、お互いが傷つくだけだ。しかし、女性のほうから引っ込みはつかないものです」。

人づてに、かつて弟子だった女性2人の状況も聞いていた深見青山(深見東州の前名)は、「身に覚えのない慰謝料請求などには一切応じない。だが一方、職も失い仲間に裏切られた者を救わないのは、宗教者とは言えない」と考えたという。

そこで最終的に、裁判長の勧進通りの和解が成立した。

付け加えると、和解したと言っても、それは和解金ではなく解決金によるものですね。和解というと、口封じのためにお金を出したのだろうと好き勝手に思う人もいると思いますが、そもそも裁判上の和解とはどちらかが非を認めたという意味ではありません。しかもこの場合、深見東州先生は原告の慰謝料の請求に応じたのではなく、否認されたまま裁判長の勧めにより解決の道を受け入れられただけですね。裁判に入る前に取り下げになったわけです。

これは僕個人の考えですが、女性の裁判長だったそうなので、原告女性の心情を理解し、その立場に寄り添った解決策を、提示されたのではないかなと感じました。

口外禁止の内容がマスコミにリークされる

しかし問題は、そのような温情をかけられたにもかかわらず、内容は一切口外しないという裁判所の和解調書の取り決めを破って、マスコミにリークしたことです。そしてマスコミが、まるで深見東州先生がセクハラの事実を封印するために、大金を払って裁判を取り下げさせたかのように誤解を招く記事を書いたのでした。

これは週刊誌などではよくあることですが、この頃は宗教に関しては、できるだけ怪しく、教祖のスキャンダルをネタにすると、発行部数が伸びるということでしたからね。今はそこまでは無いと思いますが。

タレコミを受けた「サンデー毎日」などのマスコミは、そのM一派による悪意に満ちたガセ情報に対して裏付け取材も行わず、そのまま、十分な検証もしないで、さんざんに一方的に書いた。この、約30年前のMによる分派騒動を総括すれば、権力志向者が演出した猿芝居に、サンデー毎日などのマスコミがまんまと乗せられて、お粗末なデタラメM劇場の一席に加わったということになろう。

週刊報道サイトのジャーナリストは、この一方的なことを書いて信用を失墜したメディアに対して、自業自得だと評していました。

ただ、僕の感想をいうと、その後は各マスコミの謝罪文などが紙面に掲載されたと聞いてますが、それらは誰も気がつかないような場所に、短く数行載るだけです。マスコミの信用失墜のダメージ以上に、ワールドメイトへの信用毀損による被害の度合いは、はるかに大きかったと言えるでしょう。

事実、今回もネット上では、ワールドメイトは過去にセクハラ裁判を起こされたことがあるとか、大金を払ってセクハラ問題を有耶無耶に解決したなどと、平気で書いたり、動画に投稿したりしていました。

事実ではないことでも大々的に報道されてしまうと、その影響というのは後々まで続くということを、ワールドメイトに入会したおかげで知ることになりました。

その後、2人の女性はどうなったのかというと、M氏の仲間から、入手した解決金をM氏に渡すように言われたそうです。M氏が画策しなければ、そのお金は手に入らなかったわけですからね。もう好きにすればという感じですけどね。ただ、そのうちの1人の女性は、自らの意思ではないものの、さすがに申し訳ないことをしたと感じたのでしょうか、深見東州先生の居そうな事務所の近くに来て、お詫びをしようとしていたそうです。

最後に、当時「微笑」という女性向けの週刊誌が、この件に関して深見東州先生に取材していました。そこで深見東州先生が、今回のことをどのように考えておられたのかを語られていました。

「身内の恥をいいたくないのですが、コスモメイトの有力幹部が分派活動をしていて、それが発覚。辞職させられたことへの、意趣返しとして、ありもしない不当労働行為やらセクハラを持ち出したのです。それに対して、私は宗教家として対応するしかありませんからね」

「(訴訟における請求額は)裁判に勝って初めて手に入れられるものです。しかし、裁判となれば、原告側の主張がすべてくつがえされ、一銭も手に入れることができなくなってしまう。何しろ、原告側には、20人近い弁護士がついてるんですから、その裁判費用だって大変です。だから、不毛な裁判など止めて、新しい人生を送ってほしいという意味を込めての、解決金なのです」

結局、20人もの弁護士を雇ったわけですから、本格的な裁判に入る前だったとは思いますが、弁護士費用だけでもかなりになっていたのでしょう。解決の内容の中には、弁護士費用は双方持ちというのもあったそうですから、その支払いだけでも大変です。

反旗を翻したと言っても、元々はスタッフという仲間だったわけですから、相手の懐事情と今後の生活まで考慮して、請求額よりも少し上乗せした解決金を払うことにされたわけですね。裁判になれば、泥試合になったとしても、最終的に負けることはないにも関わらずです。

長くなりそうなので、霊感商法裁判など、続きは次回に持ち越したいと思います。

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