ワールドメイトでは、毎年2月3日の節分に合わせて大祭を行ってきました。節分というと豆まきで鬼を払うようなイメージを持つ人が多いですが、実はなかなか深い意味があります。あの豆まきの行いにも、本当はもっと深い意味があることをワールドメイトで知りました。
その前に、節分と旧正月の関係を整理しておきたいと思います。旧正月というのは、太陰暦(太陽太陰暦)を使っていた頃の日本や、中国などの中華圏では今でもそうですが、月の運行に基づく太陰暦の1月1日になります。太陰暦は、現在使用している太陽の運行に基づく太陽歴と違って、一年が354日ですので、基本11日ほど差が出ます。そうすると太陽の運行に基づく季節と少しづつずれていくので、たまに閏年で調節しています。
ですので、旧正月(旧暦の正月)は、去年は2月19日でしたが、今年は2月8日というように、太陽歴に当てはめると毎年かなり違ってくることになります。
そのように、太陰暦だと季節とずれていくので、太陽の運行に基づく二十四節気(にじゅうしき)が取り入れられます。これも時間によって約15日ごとに分割するやり方や、太陽の運行地点で分けるやり方などがあります。そして24の節気も節と中の半々に分けられます。立春や立夏などは節で、春分や夏至などは中になります。
そして旧暦では日は月の運行で決まりますが、月は、この太陽に基づく中によって決まります。なので、太陰暦と言っても正確には太陽太陰暦と呼ぶそうです。例えば春分が含まれていると2月というふうになります。
それで節分とは、立春の前の日に当たります。日本では節で区切ったものが暦の中でよく使われていたそうで、たとえば雨水という中が入る月は1月になりますが、立春はその15日前になり、立春から次の節である啓蟹までを正月(1月)と定めていたそうです。
立春は、基本的に2月4日なりますが、旧正月の1月1日とはだいたいにおいて日にちがずれることになるので、多少ややこしいといえばややこしいです。つまり昔は太陰暦に基づく暦月と、二十四節気からくる節月という2パターンの正月の考え方があったと思えば良いでしょう。
明治5年の12月2日以降は、日本もグレゴリオ暦(太陽歴)になりましたので、これとも当然違ってきますが、今でも節月の考え方は、気学などの占いや一部のお祭りなどで盛んに使われています。ワールドメイトでも、立春やその前日の節分を大切にしてます。
ちなみにこの節月の元になる考え方は、中国の陰陽五行説から来ているそうです。ウィキペディアによると、陰陽五行説の暦、またそれをもとにした占いは、立春を一年の始まりとし、また月の始まりも1日ではなく、二十四節気のうち月の前半に来る十二の節(年によって違うが概ね5~8日)が月の始めとなるそうです。このように節から次の節の前日までの間を1か月とする月の区切り方を節切り、その月を節月といい、また月の節入り(せついり)というそうです。気学で使う暦がこれのことですね。
かなり前置きが長くなりましたが、ワールドメイトでは、この立春を天界のお正月、節分を大晦日という言い方もします。そして現在の正月も、それはそれで意味があるのですが、もっと昔の日本には、冬の頃と夏の頃と2回正月があったそうです。この時には、古来から歳神様が来るという考え方がありました。歳神様とは、色々説はあると思いますが、昔の人は時間も年をとると考え、それを禊祓いして正月には新たなる年が来るという考えだったようです。正月には若水を飲んで、新しく甦った時間のエネルギーを吸収する、つまりそれが、歳神さまのエネルギーを吸収して若返るということになるそうです。さらに家も若返り、甦っていくというのが、古来からある正月の儀式だっだとワールドメイトで聞きました。
また、鏡餅は神様の依代になるそうで、その上に橙色(だいだい)を置くのは、代々家が続いていくという、これはギャグではありませんので、本当だそうです。また昆布には喜んぶという意味があるそうです。そしてご先祖によって今の我々はいるのですが、そのご先祖は神から来ているとするのが、古来神道の思想ですから、お正月には歳神様と一緒にご先祖様も来るということで、角で待つので門松を置くそうです。これもギャグではありません。
そうやって、お正月には神様とご先祖様が来られて、若返り、家も代々続いていくという、そういう儀式だったそうです。
そういうことを知ると、節分の日は、とても大事な日なんだと思います。
鬼や豆まきなどの話になると、さらに深い意味をワールドメイトで聞きましたが、それはまたの機会にでも。
二十四節気
立春 (りっしゅん) 2/4頃 正月節
雨水 (うすい) 2/19頃 正月中
啓蟄 (けいちつ) 3/6頃 二月節
春分 (しゅんぶん) 3/21頃 二月中
清明 (せいめい) 4/5頃 三月節
穀雨 (こくう) 4/20頃 三月中
立夏 (りっか) 5/6頃 四月節
小満 (しょうまん) 5/21頃 四月中
芒種 (ぼうしゅ) 6/6頃 五月節
夏至 (げし) 6/21頃 五月中
小暑 (しょうしょ) 7/7頃 六月節
大暑 (たいしょ) 7/23頃 六月中
立秋 (りっしゅう) 8/8頃 七月節
処暑 (しょしょ) 8/23頃 七月中
白露 (はくろ) 9/8頃 八月節
秋分 (しゅうぶん) 9/23頃 八月中
寒露 (かんろ) 10/8頃 九月節
霜降 (そうこう) 10/23頃 九月中
立冬 (りっとう) 11/7頃 十月節
小雪 (しょうせつ) 11/22頃 十月中
大雪 (たいせつ) 12/7頃 十一月節
冬至 (とうじ) 12/22頃 十一月中
小寒 (しょうかん) 1/5頃 十二月節
大寒 (だいかん) 1/20頃 十二月中