
3月9日から12日まで、ニュージーランドのクイーンズタウンで開催された、ISPSハンダ・ニュージーランド・オープンのトピックスや結果を書いておきます。
この大会は、ニュージーランドのナショナルオープンとして、1907年に始まり、戦争による中断を挟みながら、過去100回を超えて開催されてきた権威ある大会です。
国際スポーツ振興協会は、去年からこの大会のスポンサーになり、BMWとのダブル冠スポンサーでしたが、今年からは単独になっています。
3・9~「ニュージーランド・オープン」が「ISPSハンダ」冠に!(サンケイスポーツ)
ところで少し話は脱線しますが、ニュージーランドでのゴルフの支援活動のきっかけは、 2011年のクライストチャーチでの大地震に端を発しています。3.11の東日本大震災の少し前のことでした。ニュージーランドで大きな地震が発生し、たくさんの日本人が犠牲になったことが、当時のニュースで大きく取り上げられました。しかし、その後に起きた東日本大震災の陰に、あっという間に霞んでしまいましたが。
深見東州先生は、東日本大震災の時は、ワールドメイトで救援活動をすぐに開始されました。そしてニュージーランドからは、クライストチャーチの地震復興のために、ゴルフのスポンサー依頼が国際スポーツ振興協会に来ていたようです。大きな悲劇を体験した日本ですが、復興に向けて立ち上がろうとするニュージーランドの人々に共感し、復興のためになるならと2012年のニュージーランド女子オープンの支援を始められたそうです。
ちょうど一昨日で、東日本大震災から6年が経ちました。多くの報道がされていましたが、東北復興の難しさを強く感じる内容でした。たとえば住宅の建設が進んでも、県外に避難した方達が戻ってくる率は、大変低いという現状があるそうです。様々な事情で戻らない道を選択する人も、大変多いとのことです。
東北の被災地は、もともと人口減に直面していた地域だったからかも知れませんが、コミュニティーを再建することの困難さを知りました。
クライストチャーチのケースは、東北の被災地の状況とはかなり違うとは思いますが、それでも大変な状況であることには変わりないでしょう。そんな中で、ゴルフのトーナメントを開催することにより、それがコミュニティの再建に役に立ち、地域に人々が戻ってくることになることを理解できました。このようなシンボル的なイベントの開催は、とても重要なのだと思います。
釜石でも、ラグビーのW杯開催が決まっていますが、このような取り組みによって、どれだけ復興が加速するのかにも注目が集まっています。釜石の場合は、スタジアム建設などの財源確保もあり、地元住民の感情も複雑のようですが、もし外部からの支援があれば、それも大きく変わっていくことでしょう。
そしてゴルフであれ、ラグビーであれ、スポーツはバラバラになった人々の気持ちを一つにするという不思議な効果も期待できます。
私は、ゴルフの大会のスポンサーになることで、どれほど復興のためになるのかよく理解していませんでしたが、東日本大震災から6年目の報道を見ていて、ようやく理解できた気がしました。
そのような流れの中で、ニュージーランド女子オープンの支援に始まり、昨年からの男子のニュージーランドオープンの支援を決められたのでしょう。そして、ニュージーランドと日本の架け橋になればとの思いが、深見東州先生にはあるそうです。
では話を戻して、ニュージーランドオープンの結果になりますが、まず初めにルールを説明します。
大会はプロアマ形式で行われ、それぞれプロの部と、アマチュアの部で競い合います。アマチュアの部は、プロと2人1組による18ホールのストロークプレーで、ベストボール方式(2人のうちの良い方のスコアを記録する)のチーム戦になります。そして予選ラウンドの上位40組が決勝に進出し、さらに第3ラウンド上位10組だけが最終ラウンドに進むことができます。基本的に4日間とも同じペアで回ります。
今回は、日本から元プロ野球選手の桑田真澄氏が出場することでも話題になっていました。大会の公式サイトでは「日本球界のスター」と紹介され、各界から出場する「セレブリティー・プレーヤー13人」のうちの1人にリストアップされたそうです。“ハンディキャップ6の実力者”と、地元のマスコミに書かれていたそうです。
桑田真澄氏、NZオープン初参戦…アマチュアの部に出場(スポーツ報知)
一方、プロの部は、ストロークプレーによる個人戦になります。チーム戦では予選落ちしても、個人の成績が良ければ、そのまま最終日までプレーします。
それでは大会の様子を、動画のハイライトとともに紹介いたします
ISPS HANDA New Zealand Open - Round 1
まず初日、地元ニュージーランドのベン・キャンベルが、61で回り単独トップに立ちます。
日本勢12人の中では、竹谷佳孝が6アンダーで10位タイにつけました。
それから武藤俊憲プロと、元プロ野球選手の桑田真澄氏のチームは、6アンダーの46位タイのスタートでした。
ISPS HANDA New Zealand Open - Round 2
2日目、この日62で回ったオーストラリアのブラッド・ケネディが、トータル16アンダーで単独トップに躍り出ます。ベン・キャンベルは一打差の2位に後退しました。
日本勢では、通算8アンダーの若手の梅山知宏プロの19位タイが最高でした。梅山知宏プロは、松山英樹プロと東北福祉大の同期で、主将の松山を副主将として支えていたそうです。
それから、宮里優作プロは、残念ながら予選落ちしました。
注目の武藤・桑田チームは、チームスコア通算14アンダーをマークし、34位で決勝ラウンドに進出します。
ISPS HANDA New Zealand Open - Round 3
3日目は再びベン・キャンベルが66で回ってトータル20アンダーとして単独トップに返り咲きます。ブラッド・ケネディは1打差の2位、そして3位にトップから3打差で、ニュージーランドのマイケル・ヘンドリーが上がってきます。
日本勢は、梅山知宏プロがこの日イーブンと伸ばせず、武藤俊憲プロと同じ通算8アンダー36位タイとなります。
武藤・桑田チームは、通算24アンダーと大きく伸ばしたものの、15位タイで、最終日には進めませんでした。
ISPS HANDA New Zealand Open - Final Round
最終日、最終ホールを終わって19アンダーでマイケル・ヘンドリー、ベン・キャンベル、ブラッド・ケネディの3人が並びます。そしてこの日、首位に3打差の3位から出たマイケル・ヘンドリーがプレーオフを制し、見事な逆転優勝で、久々に母国からチャンピオンが誕生しました。
ベン・キャンベルもニュージーランドの選手ですから、会場は最後まで大いに湧いたそうです。ちなみにベン・キャンベルは、去年病名不明の病でツアーから離れていたそうです。そして、ニュージーランドの首相をしていたジョン・キー氏のキャディをやっていたそうです。今年、クイーンズタウンへ引っ越し、リハビリをしながら復活を目指していたそうです。
そのジョン・キー元首相は、現在、深見東州先生が総裁をされている、世界開発協力機構のアンバサダーとなり、世界で活動されていると聞きました。
それから期待の日本勢ですが、梅山知宏プロと武藤俊憲プロの通算10アンダー、24位タイが最高でした。昨年は谷原秀人プロが優勝寸前のところまでいき2位になりました。深見東州先生も出場され、谷原秀人プロと組んでのチーム戦では、最終日まで残ったそうです。深見東州先生の腕前も、かなり上がったのでしょうか。お忙しい中で、いつ練習する暇があるのだろうかと不思議ですが。
武藤プロは、この試合の後、桑田真澄氏とPL高校時代同期の谷口徹プロと、合宿で合流するとのことです。何か不思議な縁で繋がっているようです。
Hendry Ends Kiwi Drought.
FULL ARTICLE: https://t.co/89fLB6GX35 pic.twitter.com/yFL44p1Cdy— New Zealand Golf (@nzgolf) 2017年3月12日
優勝したマイケル・ヘンドリーは、国際スポーツ振興協会のアンバサダーにも就任しています。