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ワールドメイト霊感商法大手という誤報?

週刊報道サイトのワールドメイトに関する記事を参考にしながら書くのはこれで3回目です。僕としては、ここからが興味深い内容になっていきます。これまでは、政治献金に対する誤った表の作成についてや、謎のカルトポイントでワールドメイトを格付けする疑問など、宗教への理解が乏しいと思える内容に対して意見を書いてきました。

今回は霊感商法に関することと、ネットの特徴というか、モラルに関わる内容も加わっていきます。

政党批判のために利用されたワールドメイト

それでは週刊報道サイトから、その3の内容の一部を引用しますが、元記事のタイトルは以下のようになっています。

やや日刊カルト新聞総裁藤倉善郎飛ばし記事劇場開演 その3 やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の裏付けのない飛ばし記事で風評被害が拡大中!まさかの「霊感商法大手」との誤報にまで発展か?ワールドメイトを「霊感商法大手」と位置づける根拠はどこにもなく、これまで、一度も刑事事件を起こしていなかった!(令和4年10月10日)

http://hodotokushu.net/kaiin/kiji20221010l.html

まず記事の最初の部分で、日刊カルト新聞作成の誤表を信じたツイッターの住人たちが、どのような内容を呟いているのかをいくつか挙げています。それが以下のツイートで、それに対するコメントも紹介します。

→これは、「ワールドメイトから立憲民主党への寄付は0円」が真実なのに、やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の「寄付が1億960万円」との飛ばしの誤報を信じてしまっている典型のツイートである。

→これも、「ワールドメイトから立憲民主党への寄付は0円」が真実なのに、やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の「寄付が1億960万円」との飛ばしの誤報を信じてしまい、自民シンパである保守の人びとの中で、立憲民主を叩いて自民を擁護したいという意図が推認されてくる。
なお、取材を進める中で、神道系であるワールドメイトは、実際には保守であり、故鳩山邦夫がワールドメイトの深見東州に会う前に、念のため3つの公安へ深見東州の身体検査を依頼したところ、「ワールドメイトも深見東州も全く問題なし」と返事を得た上で、「深見東州の思想は神道で保守なので、邦夫先生とも合うでしょう」と言われたという話を得たので申し添えしておく。

→このツイートした者は、全く自らで情報を得ることはせずに、ネット上の情報だけで記載しているのであろう。

このような内容のツイートは他にもたくさんありました。また、ユーチューバーが、ご丁寧に動画にしているものも見られます。前回も少し触れましたが、これらのデマを投稿し、拡散している人たちは、大半がワールドメイトのことをよく知らない人たちであることも特徴です。

なぜ根拠もなく、自分で詳しく調べようともせずに、このような批判的な内容が書けるのでしょうか。以下は、週間報道サイトの取材にもとずく意見となっています。まずはそれを引用します。

SAPIOの2017年3月号の宗教特集では、日本の7つの宗教「神社本庁、ワールドメイト、生長の家、靖国神社、創価学会、PL教団、幸福の科学」を取り上げて、そのトップにインタビューをしている。

その後も、年に1~2度、ワールドメイトはメディアで取り上げられ、その際に、信者数も取り上げられるが、信者数約8万人から「微増」の程度で、ここ数年以上変化はなく、特に「急成長中」という印象は受けない。

また、ワールドメイトが「霊感商法の大手」という言い方もこれまで聞いたことはない。

ただ、取材を進めると、今年の8月中旬頃から突然に言われ始めており、その8月中旬頃からは、既報のやや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の飛ばしの「ワールドメイトから立憲民主党への寄付は1億960万円」の誤報の表が引用され始めた頃と一致している。

つまり、やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の飛ばしの「ワールドメイトから立憲民主党への寄付は1億960万円」の誤報の表を信じ込み「立憲民主党とズブズブの宗教を見つけた」
「このワールドメイトという宗教に『霊感商法大手』のレッテルを貼れば、立憲民主党を叩ける」
という図式を作りたいのであろうことが連想されてくる。

ただ、その誤報の波はせいぜい9月初旬ほどに衰えた。

それ以降に、まだこれらの誤報を引用しているのは、こうした背景や思惑を知らない、遅れてやってきた付和雷同して自らで情報を得ることを全くしないで、誤報やネット上の情報だけを鵜呑みにしている者たちだけと言えるであろう。

 

インターネット上に残り続けるデマ情報に対して

この記事を最初に読んだ印象は、正直なところガッカリでした。ワールドメイトへ批判的なことを書いていた人たちの多くが、ワールドメイトのことを何も知らず、単に立憲民主党への批判、皮肉を言うためだけにワールドメイトをダシに使っていたことがわかったからです。

今も立憲民主党とその支持者の一部は、安倍元首相暗殺の件では山上容疑者よりも、統一教会と関係が深かったとして自民党を盛んに批判していますね。それらに対抗するために主に自民党支持者らが、立憲民主党へのブーメランにしてやれとばかりに、ワールドメイトのデマに飛びついたという背景があったわけです。さすがに残念ですけどね。

インターネットでは、そのような単純なデマが拡散するのは、これまで何度も見てきましたから珍しいことではありませんが。問題はその後です。今回の事柄がデマだったと気がついた人が果たして何人いるのかが気になるところです。

ここに掲載されているツイートはごく一部であり、ネット上には大量に似たようなものが残っています。まだ大勢の頭の中にはデマがそのままインプットされていると思います。

幸い、週刊報道サイトのような事実を検証するジャーナリストがいたことは救いではあるものの、それでも一部の人しか読んでいないと思われます。だから僕もその記事を引用して記事を書き、事実を残しておこうと思ったわけです。

大半の人はデマのツイートや動画や書き込みを削除せずに放置しているのが現状です。大量のデマ情報がネット上に残ってしまうわけですから、どこかに、真実を書いたものを残しておくことは必要だと思いました。

次回以降の記事で詳しく触れますが、1990年代前半のワールドメイトにおける、存在しない脱税、存在しないセクハラ、取り下げられた霊感商法裁判のことなどが、まことしやかに、その後のインターネット普及の流れにのって拡散され、今でも一部が残っているようです。

30年も前の誤情報が、いまだにネット上に残り続けているわけです。たださすがにメディアも、そのことについては書かなくなりました。しかし今回Twitterや、あるユーチューバーの動画でも、昔のデマ情報をどこで見たのか、鵜呑みにしていたのには呆れましたが。

そのようにデマ情報であってもネットに残っている限り、後からそれを見て信じてしまう人もいるわけですね。ネットというのは非常に便利な反面、その点はこわい面もあります。

そのために風評被害に遭うワールドメイト会員もいるわけですから、迷惑なことですね。私もかなり前の話ですが、メディアの間違った報道がきっかけで、家族との間がギクシャクすることになる原因となったこともありました。

今回はさすがにマスメディアは絡んではいません。事実を知っていても、一部のメディアはネタとしておもしろおかしく書いてくるケースもこれまではありましたけど、今回はそれも無いようです。

霊感商法大手と位置付ける根拠は見当たらない

ところで週間報道サイトの記事では、紀藤弁護士の著作「決定版マインドコントロール」から以下一文を引用し、それらが本当の「霊感商法大手」であろうと書いています。

「日本で霊感商法の問題を引き起こしているのは、金額ベースでは統一教会の被害が最大だと考えて差し支えありません。そして残りを、あるときは『明覚寺』が、あるときは『法の華三法行』が、また別のときはあるときは『神世界』が占めるという割合になっています」

「1990年代はじめころの実際の被害額は年に1兆円規模だった可能性があります」

その上で、ワールドメイトに対しては以下のような意見を書いていました。

ところで、どんな宗教にもアンチは存在し、時には他宗教が組織的に攻撃するケースもある。

匿名のネット上では、炎上が実は数名によって企図されていた、という事はよくある。

誰かが宗教を叩こうとするとき、「霊感商法」とレッテルを貼るのは簡単だ。

ネット上で「被害者がたくさんいる」とか、数時間の相談会に何度も何度も電話して被害数を「水増し」する等の事は、「よくある話」だ。

そんなものでいちいち「あそこは問題のある団体なのか」と信じ込むのは、ある意味でピュアな人であるが、逆説的に言えば、ネット上の風評をすぐに信じ込み、騙されやすい人であるとも言えよう。

ネットの情報というのは玉石混淆ですが、かなり役に立つ情報を気軽に手に入れることもできます。大手メディアが報道しない真実も多々あると思います。

ネットのおかげで、随分と生活も仕事も趣味も便利になりました。その恩恵を受けてしまうと、もう元には戻れなくなりますね。インターネットの普及とスマホの活用は、新しい形のパラダイムシフトをもたらしましたからね。

その一方では、これまでにはなかった新たな問題も、たくさん出てきました。上の引用にあるような事も、その一つと言えるでしょう。

真偽のほどはわかりませんが、ネットの情報を探すと、他宗教からのワールドメイトへの組織的な攻撃の例や証言なども出てきます。

また、こちらは間違いなく真実だと思われますが、霊感商法の相談会に、ワールドメイトをよく思っていない人たちが呼びかけて、集中的に電話をしていたという事実も暴露されていました。統一教会に次いで、霊感商法の被害が多いという根も葉もないデマは、それが原因だったのかもしれません。

さらに週間報道サイトから、続いて引用します。

ところが、金額ベースで、長期間にわたり、『霊感商法大手』旧統一教会のように、何百億も何千億も騙されていたという実際の被害が生じている事実があれば、これは話が違ってくる。

組織的に活動するアンチ達も、さすがに、ある宗教の評判を落とすためだけに、何百億も何千億も拠出はできないからだ。

そのため、本当に「霊感商法被害」を起こしている団体かどうかを判断する、もっとも信頼できる指標は、長期間にわたる金額ベースでの実際の被害届の集積であろう。

紀藤正樹弁護士が、トップが『旧統一教会』、その次が『明覚寺』『法の華三法行(福永法源「最高ですか?」)』『神世界』の3団体と書いているのは、肌感覚としても理解できる。

しかし、ワールドメイトを「霊感商法大手」と位置づける根拠はどこにも見当たらない。

さらに、この霊感商法トップ4の『旧統一教会』『明覚寺』『法の華三法行』『神世界』の4団体には共通項がある

それは、『旧統一教会』『明覚寺』『法の華三法行』『神世界』の4団体の本体もしくは関連団体が、いずれも大規模な刑事事件を起こしているという点だ。

すなわち、真に霊感商法大手の団体ならば、当然、とっくに刑事事件を起こしているはずだ。

しかし、ワールドメイトは、これまで、一度も刑事事件を起こしていない。

この事実は、少しでも宗教問題を取材したことのあるジャーナリストなら、誰でも知っている事である。

やや日刊カルト新聞(代表:藤倉善郎)の報道やSNS上で飛び交う悪意に満ちた印象操作を目的とした誤った情報などには、十分な検証をしてから、信ずるかどうかの判断をすることが肝要だ。

信教の自由を守りつつ、問題が起きないようにするには

付け加えるとワールドメイトは、刑事事件に限らず、民事裁判でも被害者とする人たちから訴えられ有罪になったことは一度もありません。そもそも裁判の噂すら聞きません。

ワールドメイト側が、不当な内容を書いたメディアやジャーナリストらを訴えたことはあります。前にも書きましたが、それがなくては、いまだに風評被害につながる内容を、思いのままにかき立てられていたかもしれません。

ここからは余談になりますが、宗教団体も生き残るのは、そう簡単なことではないんだなと思いました。宗教団体がいくら素晴らしい活動をしていても、メディアも世間も、そんなことにはほとんど関心がありません。

関心がないだけならまだしも、信教の自由に関しても、一部のメディアやジャーナリストは誤解をしており、特に新興宗教を面白おかしく書こうとしてきます。あるいは本人なりの正義感から、批判をする人もいるようです。

「イワシの頭も信心しだい」という諺がありますが、信教の自由とは極端にいうなら、イワシの頭をご神体として崇め奉る宗教があっても、それは信教の自由の範囲内になるわけです。メディアがそれを取材して馬鹿にすると、信教の自由の侵害になる恐れがあります。

極端な例を出しましたが、既存宗教の枠にはハマらないような行為、少しでも奇抜に見える行為があると、おもしろおかしく報道されてしまうか、怪しげな団体、まるで詐欺まがいのことをやっているかのように書かれることもあります。それが今の日本の新宗教のおかれた状況なのでしょうね。

宗教団体の宗教行為には税金がかからないなど優遇措置もありますが、宗教に関する偏見と無理解、宗教への根本的な無知からくる批判にも晒される面があり、そのような社会に対して適合するように運営するのは大変だろうなと感じますね。

しかし神様もいろいろいらっしゃるわけですから、そもそも宗教も、いろいろなものがあってもおかしくないと思います。

現在、問題となっている統一教会ですが、やっていることや教えには全く賛同できませんが、信教の自由の観点からは述べたいことがいくつかあります。自民党とズブズブが問題とされていますが、福田達夫が、何が問題なのかが正直よくわからないなどと言っていましたよね。

もし選挙運動を手伝うとか、宗教がらみの会合に参加したことを政教分離の観点から問題にしているのであれば、公明党と創価学会の関係はどうなるのかとなるわけですから、おそらくそのことが念頭にあり、あのような発言をしたのではないかと思われます。

次に、政治家が統一教会という特定の団体の意を受けて日本の政治を動かしていたのかどうか?これはかなり疑問で、あり得ないと思っていますが、もう少し今後の進展を見守りたいと思います。

そしてネット上でも見かけますが、反日的な教義を持つ団体に日本人が多額の献金を行い、それが海外に流れているのに放っておいても良いのかという批判です。

メディアによって報道された統一教会の反日的な考えに関しては、僕も聞いてて虫唾が走りました。しかしそれとこれとは別で、反日的な思想や考えが反社会的で問題とするなら、それも信教の自由の侵害になりかねませんから難しいところです。

そもそも一部のメディアや政治家をはじめ、著名人たちの中にも、そこまで酷くはなくても似たような思想を持つ人もいますからね。そのような反日的な思想を受け入れる日本人がいることは非常に残念ですが、それが現実なのでしょう。ただ、そのお金が北朝鮮に流れていたという話も出ています。人道的な支援ならまだしも、実態を解明してもらいたいです。

高額な献金については、これは問題が多々あると思います。いくら宗教の教義は信教の自由で守られていると言っても、強制的に行うのであれば反社会的と言われても当然だと思います。今は個人の人権を尊重し、民主主義の時代になっていますからね。

しかし強制ではなく、信者が進んで献金するのであれば、これをどうするのかです。どこの宗教でも、高額な献金をしたいという信者は必ず出てくると思います。それを一概にダメとは言えず、ワールドメイトのように高額な寄付は受け取らないと決めている団体もあると思いますが、今のところは宗教団体側の考えによるのかもしれません。

特に相続した財産とか、退職金とか、保険金とか、家族や親戚も関係するまとまったお金を多額に献金すると、後々親族の間で揉める可能性がありますからね。ワールドメイトはそのようなケースの場合も、はじめから受け取らないようにしてきたそうです。

そもそもワールドメイトの一つの神事は数千円から参加できますし、推奨はされますが強制はありません。いろいろたくさん申し込める人はそうすれば良いですし、そうじゃない人は、自分なりのできる範囲内で十分にやれるように配慮されていると感じています。

また、家庭を貧困に追い込むほどの多額な献金に関しては、教団側によるマインドコントロールも指摘されています。

ただ僕としては、本当にマインドコントロールなんて、可能なんだろうかという疑問が昔からありました。強い思い込みはあるとしても、それとマインドコントロールとの違いがよくわかりません。マインドコントロールが解けたという人もいますが、その人は、それまでは自分の意志がなかったのかなと、まだよく整理できていない部分があります。

詐欺に引っかかったり、上手い話を信じてコロッと騙される人も世の中には大勢いますが、別にマインドコントロールされたとは言いませんよね。極度の不安にさせたり、逃げようがないほどおどかして献金をさせているのであれば、それはマインドコントロールではないにしても、非常に問題だと思います。

個人的な考えでは、ふつうに判断力と良識があれば、度を超えた献金を行いすぎると家庭や親族間で問題が起きることくらいは、わかりそうなものだなと思ってしまいます。そこまでの想像力や意識が働かないのでしょうね。

そのような人の場合は、やはり周りが忠告するしかありませんが、教団にも相談して、ワールドメイトのように良識的、人道的な対応をしてくれるところであれば、大きな問題にはならないのでしょうけどね。

国会でも、これらの問題に対して議論がされていますが、信教の自由を侵すことなく、問題解決に向けて良い結論へと向かうよう見守りたいと思います。

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