一 昨日、東京大薪能が開催されました。新聞にも掲載されていましたので、少し紹介しておきます。
小雨模様ではありましたが、にもかかわらず会場は超満員の状態でした。高砂は何度か観てますが、今回は特にすばらしく感じました。事前に世界芸術文化振興協会の半田晴久会長(深見東州先生)から、見所をたっぷり聴いていたせいかも知れません。能の演目を理解してから観るのと観ないのでは、やはり違いがありますね。高砂のような有名な演目ですら、そうですから。ましてや是界のようなめったに観る機会のない演目は、事前に解説があるのとないのでは楽しみ方が全然違ってきます。
東京大薪能のすばらしさは、深見東州先生が毎年的確な能の解説をしてくださることも大きいです。能そのものが難しい芸術ですから、その解説もわかりにくくなりがちですが、深見先生の解説は具体的でわかりやすいと評判です。
「高砂」ともうひとうつの「是界」も、迫力を感じる天狗の舞がすばらしい演目でした。中国の天狗が日本にやってきて悪さをしようとするのですが、日本の神仏の霊位の前にかなわぬと悟って逃げていくという物語です。この時期になにか意味が深い展開だなと、ワールドメイト会員の私は思いながら観てました。
産経新聞2014.8.29 02:00今年で16回目を迎える東京大薪能(産経新聞社など後援)が28日、新宿区の都庁の都民広場で行われた。時折小雨の降る中、広場にはかがり火がたかれ、集まった都民や観光客ら約3500人が闇に浮かび上がる幽玄の美に浸った。
演目に先立ち、主催する世界芸術文化振興協会の半田晴久会長による入門能楽鑑賞講座が開かれ、続いて、能「高砂」「是界」(宝生流)と狂言「仏師」(大蔵流)が披露された。
毎日新聞 2014年08月30日 地方版
第16回「東京大薪能(だいたきぎのう)」(NPO法人世界芸術文化振興協会主催、文化庁、外務省、都、毎日新聞社など後援)が28日夜、新宿区の都庁・都民広場で上演された。雨の中、約3500人の観客は高層ビル街の一角に浮かぶ幽玄の美に浸った。
上演に先立ち、協会の半田晴久会長(宝生流能楽師)による「入門能楽鑑賞講座」があった。半田会長は「ほとんどの舞台芸能は『誇張の芸術』だが、能は『省略の芸術』。省略をして内面を最大に表現する。シテ(主役)を目立たせている」などと解説した。
続いて、能「高砂」、同協会提供▽狂言「仏師」▽能「是界(ぜがい)」--の順に上演された。謡曲「高砂や この浦舟に帆をあげて……」でも知られる高砂は、前半が夫婦の愛情と長寿などを称賛する内容で、後半はテンポの速い「神舞」が印象的な演目。渡辺荀之助さんらが演じた。【佐藤浩】