今回は、TOTOの「Africa」、「Rosanna」を聞いてみましょう。これらはTOTOの代表曲ですが、それ以外の曲も粒ぞろいで完成度が高いです。どれを聞いてもいい曲だなと思えるし、耳障りの良いものばかりなので、ともすると産業ロックと呼ばれ、売れ線ねらいだとかの批判もありました。しかし80年代以降、この手のバンドの音が主流のひとつになってきましたし、やはり才能豊かな、非常に優れたミュージシャンの集団だったと思います。
音楽的にも多彩で、ソフティスケートされたロック、フュージョン、プログレッシブなものからハードなものまで幅広いサウンドが持ち味で、今でもなかなかTOTOを越えるようなバンドはいそうでいないと思います。
これはいつ頃のライブでしょうか。このたび来日するボビー・キンボールがいますが、おそらく2003年のワールドツアーのようです。
「Africa」では、キーボードのデヴィッド・ペイチが貫禄のある歌声を聴かせてくれてますが、ちょっと声が老けてしまってますかね。キンボールのハイトーンのヴォーカルはほとんど変わりませんので、今回、期待できるかと思います。イエローのカラフラなシャツでギターを弾いているのは、スティーブ・ルカサーですね。ベースはマイク・ポーカロ、ドラムに本来なら「Rosanna」を歌うはずのジェフ・ポーカロがいないのは残念ですが、これはしかたがありません。メンバーの多くがボーカルをやるのも特徴ですね。しかし、中心はあくまでボビー・キンボールですね。
3曲目の「Hold The Line」は、まるで仙人のようなリーランド・スカラーがベースを弾いてますから、さらに最近のライブのようです。とにかく全員がテクニシャンばかりで、完成度の高い演奏を再現できるライブになってます。今回の武道館での進撃の阪神巨人ロックコンサートもとても期待できそうです。