白熱した試合が最後の最後まで続いた、2016年度のISPSハンダグローバルカップになりました。去年に続き、プレーオフにまで持ち込まれました。しかし、去年と違ったのは、最後に日本人選手が優勝争いに残れなかったことでしょうか。そこだけは寂しい限りでした。
しかし、レベルとしては、国内ツアーでもっともハイレベルの戦いになったのではないでしょうか。競り合いの面白さ、技術の高さなど、随所に目が惹きつけられるプレーがあったと思います。私は、インターネットとテレビでの観戦でしたが、それでもそう感じました。石川県まで観に行ったワールドメイトの友人も、間近で世界のトッププレイヤーを観れる機会はそんなにないからと、その点はとても満足していたようです。でも、日本人がトップテンにほとんど入れなかった状況を見て、日本の男子ゴルフに重大な課題を残したね、と心配してました。
確かに、この大会はハイレベルでしたが、それでも米国ツアーやヨーロピアンツアーほどではないでしょう。それでも日本選手が上位にいけないという結果ですから、何か大きな差を感じてしまった人は多かったのではないでしょうか。それをしょうがないと諦めるのか、それとも、こんなことでは、将来の日本のツアーが危ないという危機感を持つのか、当然後者にならないとおかしいでしょうね。これだけ、海外選手に上位を占められてしまってますからね。
では、その最終日の結果を掲載しておきます。
勝負は時の運もあるので、この試合の結果だけが全てとは言いませんが、今の日本男子ゴルフ界の現状を、まざまざと浮き彫りにした結果になったように思います。
まあ、私はゴルフファンというほどの人間ではないので、口出ししても仕方ありませんが、相当に若手を強化していかないと、世界では戦えないのではないかと思ってしまいました。他のスポーツを見ても、世界的に活躍している選手は、海外に積極的に出て行って力を磨いている選手が多いです。今さら言うまでもないことですが。
それを考えると、もっと日本の若手選手が世界のトーナメントに出ていける仕組みや環境を作るしかないのかもしれません。海外の選手とともにプレーし磨いていかないと、日本でいくら頑張っていても、なかなか世界的な選手に育たないでしょうから。
ただ、そうやってみんなが海外に出て行っても、日本のツアーがつまらなくなるので、そこが大きな問題です。日本のツアーそのものを魅力的にしないと、強い日本選手は、みんな アメリカのPGAツアーに行ってしまうでしょう。
解説者が言ってましたが、今は海外ツアーの賞金額が大きくなっているので、この時期に海外から強い選手が来てくれることは、いよいよないそうです。PGAツアーの終わった10月か11月に、せいぜい来る程度だそうです。今回は深見東州先生の広い交友関係のおかげと、大会の趣旨に賛同してきてくれたようですが、普通はありえないと言ってました。
それだけに日本ツアーも、アジアやオセアニアの中堅クラスや若手選手にとっては魅力的かもしれませんが、世界のトップ選手からは相手にされないのも無理もないのでしょう。。
そして、それは日本ツアーだけでなく、PGAツアー以外の全ツアーに、大なり小なり共通する課題でもあるようです。だから、ヨーロピアンツアー、サンシャインツアー、アジアンツアー、オーストラレイジアの各ツアーが1本化する動きがあると、去年、深見東州先生が話されていたことはそれのことですね。
それで日本は、その世界のゴルフ界のグローバル化の流れの中で、どう生き残っていくのかというのが、深見東州先生の心配されていたことだったと思います。そして、そのグローバル化の流れに遅れないためにと、去年、あのような国際色豊かな大会を開催され、突破口を開こうとされたのかもしれません。
そして、今年は一歩進んで、PGAツアー・オブ・オーストラレイジアと、国際スポーツ振興協会が合体しました。これによって、日本のゴルフのグローバル化にも、もっと貢献できるのではないかと期待がかかります。
グローバル化に向けて、共同開催に向けては、いろいろな問題や課題もあることでしょう。あまり難しく考えると、何もできなくなる可能性もあります。ここは、今回の結果も踏まえて、柔軟に敏速に対応していくことが、日本のゴルフ界に求められる決断のように感じました。
週間パーゴルフ2016年7月5日号紙面より
奇しくも大会期間中の英国のEU離脱に伴い、今、世界はかなり混乱しているように見えます。これが、今後どのような影響を世界にもたらすのかはわかりません。いろいろな予測がすでに取りざたされてますが、その通りになるとは限りませんからね。ただ、何らかの大きな影響を残すことは間違いないでしょう。アメリカに続いて、EUも、その力が落ちていくのかもしれませんし、予想外の結果をもたらしていくようにも感じます。私は、ワールドメイト会員として、結果的に日本にとっても、世界にとっても良い方向に行くよう願い続けるだけですが、同様に、日本や世界のゴルフ界も、良い方向に行くことを願っていきたいと思います。
大会記事から。
表彰式の冒頭で、大会主催の一般社団法人国際スポーツ振興協会(ISPS)の半田晴久・会長が主旨を説明してくださっていたのだが、「僕はまだ日本語がほとんど分からず」。優勝目録ならぬ千両箱を受け取り、米俵を酒樽を頂き、半田会長と、今大会共催の一般社団法人日本ゴルフツアー機構(JGTO)会長の青木功と羽咋市のゆるキャラ(?)サンダーくんの“共同作業”で頭に装着してもらった兜も、てっきり記念品のひとつだと思っていたが、優勝スピーチの頃になって、ようやくそれが優勝杯なんだと分かって、急に笑いがこみ上げてきた。
今季は“ルーキーイヤー”の米ツアーでさっそく開幕戦を制して、4月にはマスターズ、先週は全米オープン。そして次週はWGCブリヂストン招待に、来月には全英オープン、全米プロと超過密スケジュールも、グリジョとともに、来日したシュワーツェルも「2時間しか寝ていない」と言いながら、最後にはしっかりと5位タイに食い込んできた。
大会主催の一般社団法人国際スポーツ振興協会(ISPS)の半田晴久会長は、そんな彼らを見ていて「旅慣れている」と感心したそうだ。
「彼らのように、時差ボケも気にしなければ大丈夫なのではないか。時差ボケだと反応するから、時差ボケになるのではないか」と表彰式で持論を展開されたが、ゴルフもプライベートも味わい尽くす彼らの姿を頼もしく見ていたそうだ。
ホストプロ! 塩見好輝(しおみこうき)は「来年までに結果を残す」
決勝ラウンド2日間をシャール・シュワーツェルと回った宮本勝昌は、「本当に良い経験をさせてもらった」と、半田晴久会長に感謝したそうだ。45歳のベテランでさえ、得るものが多かったというのだから、まだ25歳のホストプロには尚更だ。
大会主催の一般社団法人国際スポーツ振興協会(ISPS)所属の塩見は予選2日間を、パドレイグ・ハリントンとラウンドする機会を得て「その技術に驚いた」という。
「特に、アプローチで自分の手足のようにボールを操ってくる。スピンコントロールをしっかりしていて凄いなと。打つ前に、何度も素振りをしてイメージを作るんでしょう」と、学ぶところは多かった。
世界アマチュアランキングで10位につける新星の目下、贅沢な悩みはプロ転向後はまずどのツアーでキャリアを積むか。「アメリカのウェブドットコムツアーから這い上がるのもいいし、ヨーロッパも惹かれるし、実は日本ツアーのQTも考えているんだ」。
今大会は主催者推薦を受けて、半田晴久会長には感謝しきりだ。
「こうして日本で経験を積ませていただいたことで、日本ツアーの素晴らしさが分かりました」と、今回の初来日で、将来の選択肢がひとつ増えた。