ワールドメイトのカンボジアでの支援活動の歴史(4)〜ASEAN ニューリーダーの育成〜

私立カンボジア大学の創立

内戦が終わった時、カンボジアではほとんどの知識階級、熟練した技術者がいなくなっていました。また、国民の半数が20歳未満とも言われていました。それは2015年時点で、平均年齢24・5歳ということでもわかります。

フンセン首相は、深見東州先生と話すときに、教育がとても大事であることをいつも言っていたそうです。カンボジアを担う、優秀な人材を育てなければならないことが急務だったからでしょう。そこで、深見東州先生は、カンボジアのハーバードを目指して、私立カンボジア大学を作ることを決意し、2003年に設立されます。それまでは、若干の私立大学や、国立プノンペン大学など6つの国立大学がありました。しかし、カンボジア大学のような文科系の総合大学はなかったそうです。

そしてカンボジア大学は、当時国際レベルのMAやPh.Dを取得できるカンボジア唯一の大学にもなったそうです。また、「HANDA LIBRARY」という開設当初で5万冊の蔵書となるカンボジアでも有数の図書館を学内に有しています。

 

Top 25 University Ranking

 

The University of Cambodia

 

2006年には政府の教育機関からカンボジアの大学トップ3の評価を得ます。国立プノンペン大学などとともに国内トップ3の大学に成長し、2016年には新しい校舎も完成し、さらに充実した教育環境が整ってきました。そのカンボジア大学を設立する資金を、ワールドメイトが全面的に支援してきました。そして新校舎の建設や、今でも運営に必要な資金を支援しているそうです。

さらに地方の貧しくて大学に行けるお金はないけども、優秀な学生が4年間大学に行けるようにと、2007年から「サムデック・フンセン・ハンダ・ナショナル・スカラシップ」を開始し、3年間で1500人の学生に無償の支援をしました。その後は、学術優秀者に授業料免除などの支援を続けています。今のところ、カンボジアで大学まで行く人は1割くらいと言われていますが、そのような地道な教育支援と環境づくりによって、徐々に優秀な人材がカンボジアに増えていることでしょう。

 

そのような大学を設立することと並行し、小学校の建設も行いました。そもそも内戦が終わった直後は、教育環境が荒れ果て、3000以上の村に小学校がなかったそうです。また、小学校が存在していても、屋根がない吹きさらしの環境での野外授業が多かったそうです。そんな場所に、最初は10校、そして2校づつ毎年建設してきたそうです。2005年からは「フンセン小学校」プロジェクトが始まり、これをワールドメイトが支援し、2008年までに20校が完成したそうです。そのように、貧しい地域の子供達のための教育の支援と、優秀な人材を育てるための大学の支援を、並行して行ってきたわけです。

 

数々の国際会議の開催

2002年、深見東州先生は、ASEAN 公認のシンクタンクである国立カンボジア平和協力研究所の副総裁に就任します。このシンクタンクは、シアヌーク国王の弟のシルブッド王子(当時副首相)が設立したもので、深見東州先生は、そのシルブッド王子とともにカンポジアで多くの国際会議を開催するなど、ASEAN 諸国のニューリーダーの育成にも関わってこられました。

 

2005年からは、カンポジアでアジア・エコノミック・フォーラムを設立し、毎年その開催を支援してきました。カンボジアやASEAN諸国などから、政治家や経済人、学者が集まり、経済に関する意見交換や討議が行われました。これもカンボジアの若いリーダーの育成に、大きな役割を果たしてきたと思います。

 

 

他にもインターナショナル・ピース・ファウンデーションというNGOが創始した「Bridges  - Dialogue Toward Culture of Peace」という国際会議の、カンボジアでの開催を2009年~2010年に支援しています。

また、アジアにおける宗教間の対話促進と発展のために、アジア宗教対話開発協会(AFDD)を2006年に設立します。そして、アジアの政府関係者と宗教リーダーが集まり、カンボジアで第一回目の会議を開催し、アジアにおける宗教間の争いや貧困の解決のための話し合いが行われました。

 

そのような会議の支援は、ワールドメイトではなく深見東州先生が総裁を務める世界開発協力機構などが行ってきました。数々の国際会議の開催を主導し支援する中で、さまざまな問題解決や発展に寄与するとともに、ASEANやカンボジアのニューリーダーの育成につながっていると思います。

 

テレビ局、ラジオ局の開設

それから深見東州先生は、東南アジアテレビ局(SEA TV)、東南アジアラジオ局SEA Radioをカンボジア大学内に作り、その解説委員長を務めてます。また、東南アジア英字新聞の論説委員長も務めています。当時のカンボジアのテレビ局は、エンターテイメント的な番組に偏っていたそうなので、日本でいうなら教育チャンネルのような教養系番組も放送することによって、カンボジアの国民の教養レベルの向上も図られています。

 

 

ということで、これまで4回にわたり、カンボジアでの主な支援活動を駆け足で紹介してきましたが、他にも「身体障害とエイズ孤児のための基金」や、皆が綺麗な水が飲めるように、カンボジア全土に井戸を作るカンボジア赤十字活動の支援など、まだまだ紹介しきれていないものもありますが、ここで一旦終わりにしたいと思います。

 

最後になりますが、深見東州先生は、カンボジアのフンセン首相の信頼も厚く、首相顧問に早くから就任されていました。しかし、その後フンセン首相の推薦もあって、上級大臣クラスの扱いとなるカンボジア王国政府顧問に就任されます。これによって、フンセン首相から別な政権になった後でも、継続してカンボジアに関する様々なアドバイスを政府にしていくことになるそうです。また、2009年からは、在福岡カンボジア王国名誉領事を務められ、カンボジアと日本の観光交流の推進にも、一役かわれています。

 

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