前回の記事からの続きです。今回は開催コースの重要性について、そしてギャラリーはもちろん、選手たちへのホスピタリティを充実させる意義についても、掘り下げていきます。前回書いた記事はこちらです。
太平洋クラブ御殿場コースは難易度の高い、21世紀世界水準の本格コース
太平洋クラブ御殿場コースは、国際的なトーナメントが多く開催されてきた、非常に有名なコースです。5年前には、世界的なコース設計家のリース・ジョーンズ氏の設計と、松山英樹プロ監修のもと、大規模な改修が行われました。
ゴルフジャーナリストの宮崎紘一氏は、「御殿場コースは日本で唯一の国際トーナメント仕様の本格コースです。その理由は2018年の改修で見違えるようになったからです。改修前は現状のままでも十分という声が多かったようですが、同クラブの韓俊社長が世界レベルの本格コースに改修して日本のレベル向上に役立てたいとの決意で実行に移し、世界最高峰の米ツアーと遜色ないコースに仕上げたという経緯があります。本番ではまさにコースとプレーヤーの熱い戦いが見られることになりますね」と力説しています。
そして、半田晴久ISPS会長(深見東州先生)も、雑誌のインタビューで、コース選びに関して次のように語っていました。
「今、日本の男子ツアーは重大な岐路に立たされています。その大きな問題点の一つに開催コースの選定があると私は思っています。コースはプロゴルファーにとって、いわばパフォーマンスを最大限に見せる舞台です。私もオペラやコンサート、演劇をやる関係で舞台の重要性は誰よりもよく知っているつもりです。一流の劇場は雰囲気や、出演者の実力、情熱を引き出す工夫を凝らしています。また、自然にそうした効果を生み出します。
これは出演者だけでなく、演出家、照明にいたるまで、すべてに言えます。そうした舞台は、観劇するお客様にも伝わり、舞台全体が一つになり、最高の盛り上がりを見せます。ゴルフでは、コースが人を育てる、という言葉があります。選手だけでなく、それを観戦するファンも育てることになります。欧米、特に米国のツアーなどではそれが歴然と表れています。
これはまさしく前述のオペラやコンサート、演劇の舞台と相通じるものがあるでしょう。でも現在の日本のトーナメントにそうした意識があるかというと、私には?を感じるのです。主催者にも、選手にもその意識が欠けていると思いませんか。ワクワク・ドキドキ、ハラハラを感じる舞台があまりにも少なすぎます。だから私は、その夢舞台を作るために、太平洋クラブ御殿場コースを選び、開催を実現するために、あらゆる努力を払ったのです。」
ゴルフ誌で見たのですが、日本では、テレビ受けするためにバーディーが量産しやすいコースがスポンサーに好まれたりするようですね。日本ゴルフ協会や日本プロゴルフ協会、日本ゴルフツアー機構が主催するメジャー公式戦になると、お金を払ってくれるコースを優先するようなことも行われていると書かれていました。
つまり、できるだけ戦略的に難しいコースを選択することは、国内ツアーにとって優先事項ではないのかもしれません。
昨年の開催コースである石岡ゴルフクラブは、もともとかなり戦略的なコースなのだそうですが、昨年参加した石川遼プロの話では、過去にプレーした同コースとは、ピン位置や、グリーン硬さなどが全然違ったそうです。
良いショットと悪いショットの差がきちんと出るコースセッティングになっていて、本来の戦略的なコースの良さが生かされていたそうです。それまでは、グリーンのどこに外しても寄せられると思ったのに、今回は、ここからでは絶対に寄せられないという、そんなコースになっていたと述べていました。
逆にいうなら欧米ツアーは、常にそのようなセッティングなので、選手たちもそれに適応できる高い技術が求められますね。日本と世界の差は、コースレベルの大きな違いだとの指摘が、以前から指摘されているとのことです。
堀川未来夢「自分たちのレベルを確かめる」VS欧州で今年も力試し https://t.co/T4boSpnxli #golf #ゴルフ #ニュース
— スポーツ報知 (@SportsHochi) January 24, 2024
今回の記者会見に出席したISPSアンバサダー堀川未来夢プロは、昨年の大会を振り返って、「国内ツアーのピンポジションをはるかに上回る難しさに、日本選手はすごく苦しみました」、同時に欧州勢の強さを肌で感じ、そのことが収穫になっていたと語りました。そして「年に一回、このような大会があることで、自分達の実力のレベルを確認することができます。今回はこの1年間でどれほど成長したかを試す場にもなるでしょう」と語り、リベンジを誓っていました。
ISPSのホスピタリティはギャラリー、選手、関係者全員に提供される
「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」に限りませんが、半田晴久ISPS会長(深見東州先生)が関わる大会は、さまざまなエンターテイメントや、盛りだくさんのホスピタリティが用意されることでも知られています。
昨年の「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」では、あのプリンセス天功のイリュージョンの舞台を、無料で見ることができました。その後はディスコタイムで大いに盛り上がりました。また、アニマルショーや雑技団なども連日登場し、会場にはアイスが無料で提供されたり、さまざまな美味しい食事も用意されていました。キッズコーナもありましたね。
ギャラリーに対してだけではありません。大会前には、出場選手をもてなす歓迎パーティを開催し、元横綱白鵬をゲストに呼び、現役力士のぶつかり稽古なども披露されました。また、かつてのラグビーのスーパースターである、リッチー・マコウ、ダン・カーター選手らによる、トークショーも良かったようです。サンバガールも呼んでいて、会場は盛り上がっていたそうです。
欧米の人たちはとても喜び、乗り出して写真を撮ったり、記念撮影も行われ、とても評判が良かったようです。
お相撲さんのシコや股割りに、DPワールドツアーCEOのキース・ペリー氏やエルスたちも身を乗り出して携帯で撮影‼️みんな、珍しいですよねー。 pic.twitter.com/Yxl2WLWsYQ
— ISPS Handa Japan (@ISPSHandaJapan) April 18, 2023
fantastic night at the ISPS HANDA Championship Welcome Party. Next up it’s the Pro-Am! 🎉 #PowerOfSport @isps_champ_jp #ISPSHandaChampionship pic.twitter.com/Uzi0vTDunn
— ISPS Handa (@ISPSHanda) April 18, 2023
ギャラリーだけでなく、ゴルファーや関係者に対しても、ホスピタリティが充実していたわけです。だからこそ、来日したゴルファーたちは日本は素晴らしい国なので、全力を尽くしてファンの期待に応えたいと、そんな感想を言っていたそうです。実際の本番のプレーでは、白熱した展開の中、優れたプレーを随所に見せてくれました。
今回の記者会見のために来日したDPワールドツアー・トーナメントディレクターの話では、昨年のトーナメントに参加した選手やギャラリーの感想として、大会を通してすごく楽しかった、素晴らしいおもてなしの中でプレーできた。ウェルカムパーティーも本当に印象深いと、言っていたそうです。
ISPSが主催する国内ツアーのトーナメントでも、毎回、出場選手のために高級魚の釣り堀を用意し、釣った魚はその場で捌いてクール便で郵送しています。そうすると家族も喜ぶのか、ゴルファーたちもニコニコで、それがギャラリーにも伝わり、会場全体の雰囲気が良くなるという話を聞きました。
実際、僕も参加したことが何度もありますが、熱くなるようなプレーにワクワクしつつ、ギャラリーもみんな楽しんでいるという雰囲気を感じることがありますね。また来たいなという気にもなりますね。
日本で開催されるゴルフトーナメントは、欧米のツアーと違ってスポンサーが主催するものが多いです。賞金だけではなく、運営費から広告料、映像制作費やテレビ放映料まで全てをスポンサーが負担しますので、賞金総額のおよそ3倍の費用が必要と言われています。
それだけの費用をかけるのであれば、スポンサーとJGTOがもっと協力して宣伝効果を高め、多くのギャラリーを呼び込むさまざまな工夫があっても良さそうですけどね。スポンサー企業も忙しいためか、プロアマには熱心でも、そこまでは手が回らないのでしょうか。またJGTO側は選手の管理や派遣が主で、そこまで積極的にギャラリーを呼びこむ手段を講じてないように見えます。
半田晴久ISPS会長(深見東州先生)は、エンターテイメントによって、選手やファンが共に楽しんでこそ盛り上がり、それが活性化につながるというポリシーでもって、これまでのイベントを開催してきたそうです。
日本の場合は、純粋にゴルフ競技だけを楽しみたい、というファンも多いのかもしれませんけどね。というより、斬新で、破天荒なエンタメをゴルフトーナメントで行うスポンサーがいなかったため、日本では何もしないのが普通になっていて、ゴルフの試合はこういうものだというのが定着しているのかもしれません。
しかし昨年はDPワールドツアーが、半田晴久会長が提案した、盛りだくさんのイベントを許可しています。それどころか、DPワールドツアーのキース・ペリーCEO自らノリノリでダンスに興じていました。
欧米のツアーでは、トーナメントと併合して人気バンドのライブが行われたり、エンタメ的なイベントが当然のように行なわれ、ファンと選手が一緒になって楽しんでいますね。真剣勝負の中に、そのような楽しいイベントもあるのが、国内ツアーとの違いの一つと言えそうです。
まるで、オリンピックの開会式のような凝った演出とお話作りが素敵なセレモニーでした。バーレーンの王様も出席し、DPワールドツアーCEOのキース・ペリー氏もスピーチ。ペリー氏は3月いっぱいで退任します。 pic.twitter.com/cuXDLXXIgo
— Eiko Oizumi (@EOizumi) January 30, 2024
And the day ends at LIV Golf with free concerts, Jason Derulo today!! @jasonderulo great job at the tournament today bro! #LIVGolf @LIVGolfInv pic.twitter.com/nQyZSMeFHa
— Vince Wright (@thebigsmooth1) September 18, 2022
日本では、同じことをする必要はないと思う人もいると思いますが、プロスポーツの運営ですからね。地域性もあると思いますが、昨今の世界のさまざまなプロスポーツをみても、エンタメ的な演出や要素がふんだんに取り入れられています。それで観客が喜んで、盛り上がっています。日本でいうところのお祭り的な要素が、欧米のスポーツイベントにはありますよね。やはりプロゴルフツアーにもある程度必要だなと思いますし、参考になるものはあると思います。
ちなみに昨年、「BMWツアー選手権森ビル杯」では、花火打ち上げが行われました。「三井住友VISA太平洋マスターズ」では、初の入場無料を行い、全国有名店のラーメンフェスタを開催したそうです。半田晴久ISPS会長(深見東州先生)の影響かどうかはわかりませんが、良い傾向なのではないかと思います。
最後に少々話は脱線しますが、Yahooコメントで、ISPSの半田晴久会長(深見東州先生)が、JGTOに文句を言って、ツアーをかき回しているかのように書いてる人がいました。
半田晴久会長は、たしかにはっきりと指摘されますけどね、ただそれは単なる文句や批判とは違うと思います。ワールドメイト会員は知ってますが、仕事でお付き合いのある業者に対しても、間違っていることや、常識がない行為に対しては、はっきりと丁寧に指摘される方です。
このコメントを書いた方は、それが文句や批判だと思ったのでしょうが、それは理解が浅いと言えます。資金を出す側の企業や団体は、相手がゴルフツアーだろうと、仕事関連の業者だろうと、その仕事ぶりに問題があれば、黙ってそのままお付き合いをやめたりすることも多いわけです。
しかし半田晴久会長(深見東州先生)の場合は、いきなりそんなことをされません。その代わりに、そのままではお付き合いできなくなるのて、相手に対して改善するべきところを指摘したり、問題点をはっきりと丁寧にわかるまで説明されます。
問題を指摘された相手は嫌かもしれませんが、それを黙って見過ごせば、相手はそれに気がつきません。だから、本当は問題をズバッと指摘されるのは、ありがたいことだと思います。何も言わずに黙ってお付き合いをやめられる方が、よほどショックだからです。
そのような観点から、深見東州先生の発言は、見ていく必要があります。
余談ですが、深見東州先生は多くの会社を経営されていて、たくさんの業者や会社とのおつきいあいがあります。そのお付き合いする業者の窓口の人たちは、問題点を的確に指摘されるためか、その会社内において出世していく人が多いようです。仕事ができる人になっていくわけですね。
今回のトーナメントで行なわれる具体的なイベントについては次回の記事で紹介します。