深見東州(半田晴久) 氏の年間イベント一覧
ハリー王子が創設し深見東州氏が支援するサンタバリー(3)〜サンタバリーISPS HANDAポロカップ〜

サンタバリーについて二つの記事を書いてきましたが、最後はサンタバリーの慈善活動を支える資金調達旗艦イベントと言われているチャリティ・ポロ・マッチのことを紹介して終わりにします。

前回までの記事もぜひ読んでみてください。

サンタバリーISPS HANDA ポロ・カップとは?

チャリティ・ポロ・マッチは、2010年から始まり、昨年までに1100万ポンド(約1400万ドル)以上の資金を集めてきました。ただ2020年は新型コロナのパンデミックのために中止に追い込まれ、2021年も縮小開催になりました。そして2022年からは回復し、2023年8月の開催も大成功を収めて、ポロマッチだけで100万ドル以上の寄付金が集まったとのことです。

もちろん、それだけではサンタバリーの活動が成り立たつわけではなく、2022年は450万ポンド(約550万ドル)の資金を確保し、新型コロナの影響で苦しかった2021年でさえ300万ポンド以上は確保していました。ですので、いくつかの財団からの助成金や企業からの寄付など、チャリティ・ポロ・マッチ以外にも多くの資金調達のための努力をしていることがわかりますね。

とはいえチャリティ・ポロ・マッチが、毎年資金調達の2割近くを占める旗艦イベントであることは間違いなく、これからも最重要のイベントになることでしょう。

実際にどのような形でチャリティが行われているのかと言うと、今年2023年8月にシンガポールで開催された時は、サンタバリーの活動に理解を示す招待客が260人、昨年のアメリカでの開催では200人ほどの招待客が、ハリー王子や、ポロ界のデビッド・ベッカムと言われるナチョ・フィゲラスが出場するポロマッチを観戦しました。

当然、通常のスポーツ観戦とは違いますので、ホスピタリティも充実していて、招待客同士の交流が楽しめるように、VIP待遇のような極上の配慮がなされています。過去にはお洒落なバンドの演奏もあったそうです。その前後にはオークションがあり、試合終了後には、夕食会が開催されます。

そこで招待客による寄付や、パートナー企業や著名人が協賛するチャリティーオークションなどにより、多くの資金が集まるわけですね。オークションはその日だけとは限らず、2017年まで長らくタイトルスポンサーを務めたロイヤル・サルーンなどは、貴重なお酒を、しばらくの期間ネットオークションで販売し、収益を寄付していたようです。

英国王室に根付くノブレス・オブリージュ、高貴なるものの債務

日本でもチャリティ・オークションはよく開催されていますが、英国では王室を中心に、多くの有名人が率先してチャリティー活動をしているようです。他の欧米諸国でもチャリティーは盛んですよね。

チャリティーを開催するにあたっては、世間に注目され、富裕層が集まり、有名企業の協賛が得られる方が、より多くの資金調達につながるのは明らかです。そのためには、チャリティーのアイコンが重要になってきます。英国では、そのアイコンの役割を王室メンバーが担うことが多く、たくさんのチャリティに王室メンバーがペイトロンとなり、王室の人脈の力やスポンサーとなる企業によって資金が集まるわけですね。

またハリー王子自らも出版した回顧録の収益から、今年初めに150万ドルをサンタバリーに寄付したことも報道されていました。

そのように、「ノブレス・オブリージュ」という、高貴なる身分のものには、社会全体に対して果たさなければならない責務が伴うという、古代ローマやギリシャ時代から続く貴族の理想が、英国では今でも生きているのでしょう。中世以降はキリスト教からくる博愛精神の影響もあると思います。

次回にでも紹介しようと思っている、インビクタス・ゲームズ(傷痍軍人のスポーツの祭典)も、ハリー王子自身が、王室のステイタスや、王室メンバーとしての影響力を活かせる自分がやるべきと、そんな思いで決断したようですね。

深見東州先生も、ハリー王子をゲストに招いて8月に開催された「スポーツの力サミット」において、チャリティーにはアイコンが必要なんですと言われていたと思います。それは今書いてきた理由もですが、支援される側も嬉しいでしょうし、一緒に活動を手伝う周囲の協力者にとっても魅力的で、やる気につながるからなのでしょう。

チャリティとは、それをやること自体が尊いことだと思いますが、清らかな心で真面目に地味に活動をしていても、長続きしなければ意味がありませんからね。そのためには資金が集まらなければならず、協力してくれる人たちも楽しんでやれるようにしなくては、長続きしないでしょうからね。

国際スポーツ振興協会がタイトルスポンサーに

深見東州先生は、国際スポーツ振興協会を通じて、2014年からこのチャリティ・ポロマッチを支援されてきました。そして、2018年のロンドンのロイヤル・カウンティ・オブ・バークシャー・ポロ・クラブでの開催からは、タイトルスポンサーとなります。名前も「サンタバリー ISPS HANDAポロカップ」となりました。

翌2019年はローマで開催され、この時はメーガン妃も同行しています。そして新型コロナの蔓延により2020年だけは中止になります。2021年と2022年は、カリフォルニア州に移住したハリー王子夫妻の家からもそう遠くない、コロラド州のアスペン・バレー・ポロ・クラブで開催されました。そして今年は8月12日に、2017年以来となるシンガポール・ポロ・クラブにおいて開催されました。

過去には、カリブ諸島のバルバドス、ブラジル、アラブ首長国連邦、南アフリカでも開催されてきました。

今回の開催にあたり、国際スポーツ振興協会の半田晴久会長(深見東州先生)は、「ISPSは、スポーツにはインスピレーションを与え、障壁を取り除き、生活や地域社会をより良く変える力があると信じています。この理念は、サンタバリーISPS HANDAポロカップで実証されました。スポーツの力と、レソトとボツワナでHIV/AIDSの偏見を払拭するためにサンタバリーが行っている重要な慈善活動を結びつけることで、ISPSはこのプラットフォームのパートナーであることを誇りに思い、光栄に思います。サンタバリーチームの永続的なコミットメントと、サセックス公爵ハリー王子のビジョンなくして、多くの人々の生活にポジティブな影響を与えることは実現しなかったでしょう」

また、「ISPSは、今年8月に東京で開催されるISPSスポーツの力サミット特別版と、シンガポールで開催されるポロ・カップにおいて、サンタバリーとパートナーシップを組めることを嬉しく思います。私たちの組織は、最も支援を必要としている人々に力を与え、援助するという相互責任を共有しており、そのためにスポーツの力を活用できると信じています。」とのメッセージを発信されています。

長年サンタバリーのアンバサダーに就任し、ポロ競技に出場しているナチョ・フィゲラス氏は、2006年にチャリティ・ポロ競技でハリー王子と出会い 、「初日から、彼がチャリティーにどれほど献身的かがわかりました。それから15年が経ち、彼と一緒にレソトに何度か行ったことがあります。そして、このチャリティがどんなに素晴らしい活動で、多くの子供たちにとってどれほど重要で、彼がどれほど献身的で、どれほどこのチャリティを大切に思っているかを目の当たりにしました」と、インタビューで語りました。

ナチョ氏はポロ大国アルゼンチンのスター選手であり、ハリー王子とメーガン妃が英国で四面楚歌に陥ったときも、応援のために立ち上がったそうです。

今回ハリー王子は、サンタバリーのインスタグラムに、次のようなメッセージを寄せました。

 「毎年開催されるポロカップは、子供たちや若者たちが健康で、たくましく、生き生きと活動できるようにするための、サンタバリーの重要な活動に欠かせないものです。

「今年集められた資金は、HIVとともに生きる若者たちに集中的な心理社会的支援を提供する、私たちのクラブとキャンプ・プログラムを支援します。」

「HIV陽性であることがもはや死刑宣告ではなくなっている今、私たちは若者たちが自分の状態を知り、健康を維持し、スティグマをなくし、このサイクルを断ち切ることができるように力を与えています」

「8月に再び有名なシンガポール・ポロ・クラブで開催できることを嬉しく思います。また、レソトとボツワナの青少年に対するポロ・コミュニティとスポンサー、特にISPS HANDAの継続的なコミットメントに、あらためて大変感謝しています」

英国王室に愛され続けるポロ競技とは

ポロ競技を知らない人も多いと思いますので、簡単に説明すると、ポロ競技は馬に乗ってフィールドを走り回り、騎手は長い柄のマレットを使ってボールを相手のゴールポストに叩き込むというスポーツです。

4人ずつの2チームに分かれ、同じく騎乗した2人の審判とともにプレーが行われます。英国では、試合は4つのクォーターに分けられ、それぞれ7分間行われます。ポロ競技は2000年以上の歴史があると言われていて、BC6世紀にペルシャで騎兵隊の訓練として生まれ、その後インドなどに伝播し、19世紀に英国で競技のルールが制定されました。

英国王室にとってポロ競技は、ロマンチックな出会いや家族の絆などの背景にもなってきたそうです。

近年では、チャールズ国王、ウィリアム王子、ハリー王子、故フィリップ殿下がよくプレーしていて、ポロを一緒に楽しむ家族全員の写真などもたくさん残っていますね。1970年にウィンザーで行われたポロの試合では、若きチャールズ皇太子が現王妃となったカミラ・シャンドさんと初めて出会い、友人となったと伝えられています。王室にとってポロは、これからも愛され続けていくことでしょう。

サンタバリー・コンサートも開催

チャリティ・ポロ・マッチ以外にも、過去に大規模なイベントとしては、チャリティコンサートを開催したことが2度ほど確認できます。

2016年にはケンジントン宮殿にて、コールド・プレイなど人気ミュージシャンが参加してサンタバリーコンサートが開催されていました。

他にもニコ&ヴィンズ、ローラ・ムヴラ、アリシア・ローズ、サンタバリー・アンバサダーのナチョ・フィゲラス、ジョージ・ザ・ポエット、ジョス・ストーン、レソトからはるばるやってきたバソト青少年合唱団が出演しました。バソトとは南部アフリカにルーツを持つ少数民族でレソトや南アフリカに住んでいる人々のことです。以下の動画で見ることができます。

2019年には、ロンドン南西部サリー州のハンプトン・コート宮殿にて、三千人の聴衆を前にサンタバリー・アウディ・コンサートが開催されました。VIPゲストには、トム・ハーディ、ロザムンド・パイク、ジェマ・アータートン、ジェームズ・ノートンらが参加し、他にもキャサリン・ジェンキンスやエミリア・フォックス、ヴィッキー・マクルーア、ロザムンド・パイクなど多くのセレブがかけつけました。

出演は、英国の世界的人気歌手リタ・オラをメインに、ジョージ・ザ・ポエット、INALA(ロイヤル・バレエ団とランバート現役ダンサー、元ダンサーが出演する大ヒット・ズールー・バレエ)、Bポジティブ合唱団(鎌状赤血球症を患っている、あるいは親しい友人や家族が患っている60人の歌手で構成される英国の合唱団)、BBCヤング・ダンサー賞を受賞したナフィサ・ババ、レソト出身のラッパーであるモレーナ・レラバ、ソウェト・ゴスペルコーラスをフィーチャーしたウエストエンドのライブ・ショーなどなど、複数のアーティストが出演し、さまざまなパフォーマンスを繰り広げました。

このコンサートの目的は、サンタバリーを支援するための資金を集めることと、サンタバリーの活動の認知度を上げることでした。コンサートは、そのための最適な場となったようです。

レソトとボツワナの「Let Youth Lead」のアドボケイトである二人の女性も、このイベント中に登場して経験を語りました。アドボケイトとは、権利表明が困難な子どもたちになり代わり、その権利を代弁・擁護し、権利実現を支援する代弁者のことです。

スティグマのために生活がいかに苦しくなったかを語り、今日の強く勇敢な女性になるまでに、サンタバリーの活動がいかに貢献したかを聴衆に語ったそうです。

ハリー王子も、「私たちが戦っている本当の敵は、スティグマ(偏見・差別)であり、HIV検査を受けたいと名乗りを上げる若者たちに対して、不利に働く時代遅れの考え方なのです」と述べていたことがありましたね。

サンタバリーは2017年から「Let Youth Lead」プログラムを開始します。このプログラムの目的は、最終的に南部アフリカのすべての若者に自分のHIV感染状況を知ってもらうことです。そのためにピアツーピア・サポートを提供・促進することが重要なツールになると気がついたそうです。ピアツーピアとはIT用語で、サーバー介さずに、すべてのコンピュータが対等な状態で直接やり取りするやり方のことです。

また、政府から提供されるサービスは公共の財産を使いますので、そのサービスの内容と評価に市民が参加する必要があります。そのプロセスが「社会的説明責任」ですが、そのことが重要なツールになると気がついたそうです。

通常は、若者が政府レベルにおいて、自らの主張を伝えるのには困難がともないます。それを主張できるように支援するのが、このプログラムの重要な部分になります。若い支持者たちに、仲間を支援してもらうと同時に、彼らの声を政府に聞いてもらうための手段を与えることが、このプログラムの目的です。

先ほどのLet Youth Leadの女性たちは、この「Let Youth Lead」プログラムに参加して活動しているのでしょう。

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